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李大統領「権力は芭蕉扇のよう…二度あおぐだけで世がめちゃくちゃに」

登録:2025-06-25 09:00 修正:2025-06-25 10:43
李在明大統領が24日、ソウル龍山の大統領室庁舎で開いた国務会議で発言している/聯合ニュース

 「西遊記に、孫悟空が芭蕉扇を借りに行くエピソードがあります。芭蕉扇は魔女が持っているのですが、一度あおぐと雷が鳴り、二度あおぐと嵐が襲い、ものすごい暴風雨となって、世の中がめちゃくちゃになります。本人には分からないのです。とても小さなうちわで、世の中はとてつもない激変にみまわれる、権力とはそのようなものだと思います」

 李在明(イ・ジェミョン)大統領は24日、ソウル龍山(ヨンサン)の大統領室で行われた第27回国務会議で、中国の古典『西遊記』の内容の一部を例にあげ、権力は慎重に用いるべきだと出席者に訴えた。李大統領が引用した内容は、孫悟空が妖怪「牛魔王」に出会い、火焔山を通るには芭蕉扇が必要だと言うと、牛魔王が怒って孫悟空を攻撃するというエピソードだとみられる。政権初期にあたって政府の綱紀を引き締めている李大統領が、古典を引用して改めて公職者の責任意識を強調したのだ。

 李大統領は「公職者がどのような態度でどのように業務を行うかによって、本当に異なる結果を作り出す」とし、「私たちの立場からすると非常に小さな違いだ。微々たる違いだ」と述べた。そして「皆さんがすること、小さなサインひとつ、小さな関心ひとつ、皆さんにとってはとても小さな一瞬、またはほとんど意味のないようなことかもしれないが、それが世の中に及ぼす影響は(とても大きい)。その小さな関心やある判断によって、ある人は生き死にが分かれ、ある人は破産と成功が分かれ、さらに言えば、そのようなことが重なると国が栄えも滅びもする」と強調した。

 また李大統領は「今、大韓民国を含め、全世界が非常に難しい状況にある」とし、「常に物価、民生安定対策を議論することになるはずだが、脆弱階層により大きな被害が出ないよう、細心の配慮をする、そのような契機となることを願う」と述べた。

シン・ヒョンチョル記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/bluehouse/1204380.html韓国語原文入力:2025-06-24 11:39
訳D.K

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