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韓国水力原子力、チェコの新規原発受注を確定…7日に最終契約を締結

登録:2025-05-01 06:35 修正:2025-05-01 07:47
韓国水力原子力のチェコ・ドコバニ原発2基建設の最終契約が迫っている。写真はチェコのドコバニ原発の冷却塔の様子/ロイター・聯合ニュース

 チェコ政府と韓国水力原子力(韓水原)が今月7日、チェコのプラハでドコバ二新規原発建設のための最終契約を締結する。

 韓水原は30日、チェコ政府が韓水原との本契約締結が7日に行われると発表したことを受け、速やかに契約締結式の準備に着手する計画だと明らかにした。チェコ政府の発表と現地メディアの報道などによると、チェコ政府はこの日会議を開き、ドゴバニ地域に新規原発2基(5・6号機)を建設するプロジェクトを施行しているドコバニ2原子力発電会社(EDU2)の株80%を親会社である準国営企業「チェコ電力公社」(CEZ)から買い入れることを決め、ペトル・フィアラ首相が記者会見で「5月7日、韓水原と最終協定に署名する」と明らかにした。

 チェコ政府が電力会社の持分を直接買い入れるこのような決定は、新規原発の建設にかかる費用を国家の融資を通じて調達することに意味がある。フィアラ首相はこの日の記者会見で、「政府がEDU2の株式80%を買い入れることで、このプロジェクトの実行と資金調達が可能になる」と述べた。チェコ政府はまた、今回の株式買い入れが「国内産業に対する政府の支援を承認する欧州委員会の手続きを簡素化するだろう」と期待を示した。

 チェコ政府は、ドコバニ原発2基の建設に4000億コルナ(約2兆6千億円)がかかると予想している。初号機基準で2029年に着工し、2036年に商業運転に入る計画だ。チェコ政府はテメリン団地にも新規原発2基を建設する計画を持っているが、韓水原は今回の契約を通じて同事業でも優先交渉権の確保を期待している。

 韓水原は昨年7月、同事業の優先交渉対象者に選ばれた。ところが、当時のライバルだったフランス電力公社(EDF)が、韓水原の契約履行能力不足問題と外国補助金規定違反などを問題視し、チェコの経済競争保護局(UOHS)に異議申し立てを行った。しかし4月24日に控訴手続きまで最終棄却されたことで本契約が差し迫ったものとみられる。契約締結の時期は当初今年3月と予想されていたが、最終契約が2カ月ほど延ばされたのだ。フランス電力公社は、韓水原の入札過程を問題視する訴訟を地方裁判所で起こす計画だという。

 今回、最終契約日が決まり、大統領権限代行をはじめとする韓国政府代表団も6日に大統領専用機でチェコ現地に向かう予定だ。ただし、ハン・ドクス大統領権限代行(首相)が出馬のために辞任する可能性が高くなり、チェ・サンモク経済副首相兼企画財政部長官が大統領権限代行として契約締結式に出席するものとみられている。産業部はこの日、報道参考資料で「チェコ政府が新規原発建設事業の契約締結日を5月7日に公式発表したことを歓迎する」とし、「締結式の成功に向け最善を尽くす」と明らかにした。

 今回の契約で、韓国企業はアラブ首長国連邦(UAE)のバラカ原発4基以降、16年ぶりに再び原発輸出を行うことになった。しかしライバル会社に比べて低い金額を提示する「低価格受注」戦略が物議を醸すなど、事業の収益性については疑問の声があがっている。競争相手でもあった米国のウェスティングハウスと対立した知識財産権紛争は解消されたが、事業の収益性はさらに悪化するだろうという懸念が高まっており、チェコ側に「現地化率60%を保障する」と約束したことも収益性を悪化させる要因に挙げられる。この日、チェコのルーカス・ブルチェック産業貿易相は「今回のプロジェクトでチェコの産業が占める比重は60%近い」と再び釘を刺した。

オク・キウォン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/environment/1195232.html韓国語原文入力: 2025-05-0100:36
訳H.J

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