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「結婚せずに何をしていたんですか?」…韓国の福祉館で「採用パワハラ」

登録:2024-04-24 01:40 修正:2024-04-24 07:54
ゲッティイメージバンク//ハンギョレ新聞社

 「その歳になるまで結婚もせずに何をしていたんですか?」

 先月、ある自治体の高齢者福祉館の求人に応募したAさんは、面接官にこう言われた。この面接官は、別の応募者に「印象は良いが、気が強いように見えますね」と言ってもいる。

 国民権益委員会は23日、福祉館の期間制労働者の採用面接の過程で面接官が不適切な発言をしたことについて、この自治体に対し、応募者に謝罪するとともに、再発防止策を講ずるよう措置を取ったと発表した。

 Aさんは面接官の質問を不快に感じ、面接の終了後に抗議したが、福祉館側は形式的に謝罪するのみだったという。権益委は福祉館が属する自治体に対し、再発防止のために管内の福祉館に採用業務案内書を配布するとともに、資質を備えた面接官に委託するよう指導をおこなった。

 「採用手続きの公正化に関する法律」は、求職者に身長、出身、結婚しているかどうかのような、業務に関係のない個人情報を要求、収集することを禁じている。しかし依然として多くの求職者が、採用の過程で不適切かつ不快な質問を受けている。

 昨年6月には、ある会社の面接官が志願者に「週末勤務や残業は可能か」と尋ねた際に、「『社畜人間』にもなれるか」と述べていたことがJTBCで報道され、物議を醸している。社畜人間とは会社と家畜を合わせた単語。面接官は、志願者が「社畜にまではなれないと思う」と答えると、「評価用紙に書いてあるので、はっきりと言わなければならない」とも述べていた。この志願者は不採用を通知されたという。

 企業情報プラットフォーム「ジョブプラネット」も昨年、このように志願者を怒らせる無礼な面接のレビューを共有している。性格が内向的な方なので趣味生活も家で送っているという志願者に「麻薬をやっているのか」と尋ねた会社があったかと思えば、子どもはいないという志願者に「不妊ですか?」と尋ねた会社もあった。「持っている資格が多いが本当に自分で取ったのか」と嫌味を言ったり、「なぜ生まれたのか。神を信じるか。信じるべきだ」と宗教を強要したりした面接官もいた。

 共有時、ジョブプラネットは「採用パワハラを日常的に行なう会社に共通して見られる現象があった。それは、志願者の実力や資質の検証には関心がないこと」、「面接でこのような質問をされた人の多くは基本的に不快に感じ、合格通知後に行かないことを決めたり、万が一合格していたとしても行かなかっただろうと語ったりしている」と述べている。

チョ・ヘヨン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/1137817.html韓国語原文入力:2024-04-23 16:18
訳D.K

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