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「海兵隊員死亡事件」重要人物の司令官、総選挙直後に「話せない苦悩だらけ」=韓国

登録:2024-04-13 00:34 修正:2024-04-14 09:19
海兵隊のキム・ゲファン司令官が昨年8月25日午後、国会国防委に出席し、発言している=キム・ギョンホ先任記者//ハンギョレ新聞社

 昨年7月の豪雨による行方不明者の捜索中に海兵隊のC上等兵が死亡した事件の調査に外圧を加えた疑惑の最重要人物である海兵隊のキム・ゲファン司令官が、総選挙直後の11日に「話せない苦悩だらけだ」とする指揮書信を内部ネットワークに投稿していたことが確認された。これまでキム司令官は「尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領が激怒した」などのこの事件の主な疑惑について否定してきた。

 12日のハンギョレの取材の結果、キム司令官は11日、内部ネットワークに海兵隊の将兵らに宛てた指揮書信を投稿した。この指揮書信でキム司令官は、「残念な戦友の犠牲は核爆風級の波及効果とともに、法的争いのせいで国民的争点となっていった。海兵隊が政争の渦中で動揺している」とし、「内部と外部の相反する声は海兵隊に加わる負担を重くしてばかりいる」と述べた。そして「組織を最優先に考えるべき司令官として残念な気持ち、口惜しさ、話せない苦悩だらけだ」と述べた。

 海兵隊に対しては「動揺してはならない」と訴えている。キム司令官は「我々の大切な戦友が空の星となってからすでに9カ月が過ぎたが、我々に残されたものは何か」とし、「故人のご両親の願いさえ聞いて差し上げることができずに警察、公捜処、裁判所の結果ばかりを待たなければならないという苦しい状況の中で、海兵隊の組織と構成員には痛みと傷があるのみだ。いや、結果が出ても改めて政争の対象となってしまうだろう」と述べた。続けて「海兵隊の構成員はみな動揺してはならない」と付け加えた。

 キム司令官はイム・ソングン前海兵隊第1師団長に業務上過失致死容疑を適用した調査結果について、「VIP(大統領)が激怒」したとパク・チョンフン前海兵隊捜査団長(大佐)に語ったとされる人物だ。イ・ジョンソプ前国防部長官がC上等兵事件の調査結果の報告を受けた日(昨年7月30日)、その決済を覆した日(翌31日)など、主な転換点のたびにキム司令官側と国防部などの関係者との間で通話が交わされていたため、今回の疑惑の核心をにぎる人物とされている。キム司令官は昨年8月の指揮書信で、C上等兵事件について将兵が口外することを禁じてもいる。

 高位公職者犯罪捜査処(公捜処)は今年1月、キム司令官の執務室などを家宅捜索し、関連資料を確保している。抗命などの容疑で軍事裁判を受けるパク大佐の今年2月の公判に証人として出廷したキム司令官は、「尹錫悦大統領が海兵隊捜査団の調査結果を見て激怒したという話をパク大佐にしたのか」と判事に問われ、「そのような事実はない」と述べている。そして、警察への移牒の保留指示に背いたとして、パク大佐を抗命で処罰すべきだと主張している。

チョン・グァンジュン、オ・ヨンソ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/1136376.html韓国語原文入力:2024-04-12 15:08
訳D.K

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