本文に移動

MBC、看板番組の特番見送り…総選挙控え「祖国革新党の番号と重なり誤解招く」

登録:2024-04-08 06:09 修正:2024-04-28 22:24
文化放送(MBC)の「覆面歌王」9周年特番の予告編の場面=文化放送のウェブサイトよりキャプチャー//ハンギョレ新聞社

 7日に予定されていた「文化放送」(MBC)の看板バラエティー番組「覆面歌王」の9周年特番の放送が見送られた理由は、「祖国革新党の政党番号(韓国の選挙では、まず国会に議席を保有する政党は議席が多い順で、議席のない政党は政党名のハングルの文字順で、無所属は候補の名前のハングル文字順で候補の番号が決まる)である9番と数字が重なり、誤解を招く恐れがある」という内部意見によるものであることが分かった。放送通信委員会選挙放送審議委員会(選放委)が同放送の「粒子状物質(PM2.5など)1」の天気予報の関係者に懲戒を議決するなど、相次ぐ制裁が招いた「萎縮効果」とみられる。

 MBCは6日、公式ホームページ公示を通じて「4月7日の日曜日に放送予定だった『覆面歌王』は制作日程により放送を見送る」と知らせた。「覆面歌王」は推理要素を加味した歌唱サバイバル形式のバラエティー番組で、2015年4月5日に初の正規放送を始め、今年9周年を迎えた。7日夕方6時の送出を目標に特番の録画まで完了したが、同放送は特番の放送を1週間先送りし、代わりに「私は一人で暮らすスペシャル」を編成した。

 ハンギョレの取材の結果、放送を見送った背景には「総選挙を控えて責任を問われる恐れがあり、口実を与えないようにしよう」という判断があったというのがMBC内部の関係者たちの説明だ。今回の「覆面歌王」9周年特番は、アニメーション「銀河鉄道999」の主題曲を歌うなど、数字「9」を強調した選曲と演出で作られる予定だった。ところが、祖国革新党の政党番号が9番であるため、総選挙を3日後に控えて物議を醸す恐れがあるとされ、同放送は制作スタッフとの議論の末に放送見送りを決めた。

 MBC関係者は「選放委の『天気予報』制裁が社員に心理的な圧力を加えている。天気(予報)にもけちをつけられるのに、余計な口実を与える必要はないという考えから、審議・編成・制作スタッフが合意し、放送を選挙後に延期した」と説明した。これに先立ち、選放委は4日、ソウルのPM2.5の濃度が最低値であることを強調するため、大きな青色の数字1を書いた同放送のニュース番組「ニュースデスク」の天気予報に「(最大野党)共に民主党の政党色と番号を連想させる」として、関係者への懲戒を決めた。

 MBCは今回の選放委から集中的に制裁を受けてきた。昨年12月の発足以来、選放委が議決した18件の法定制裁のうち、11件(61%)が同放送に対する懲戒だ。放送通信審議委員会も昨年9月にリュ・ヒリム委員長が就任して以来、同放送に最も多くの法定制裁(43件中16件)を議決した。

パク・カンス記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/media/1135552.html韓国語原文入力:2024-04-07 22:12
訳H.J

関連記事