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[フォト]英国でパートナー失った白鳥、鳴きながら1週間さまよう…住民が救助

登録:2024-03-09 09:56 修正:2024-03-10 12:03
スワンサポートによって保護されたチャーリー=スワンサポート撮影//ハンギョレ新聞社

 英国南西部の小さな町で、パートナーを失って道路や路地をさまよっていた1羽の白鳥を村の住民たちが救助した。米ワシントン・ポストが7日(現地時間)に報道した。最初に報道した英BBCとワシントン・ポストによると、英デバイザズの住民たちが「チャーリー」と呼ぶこの白鳥は、先月24日にパートナーのカサンドラが事故で死んでからというもの、パートナーを探して鳴きながら町中を歩き回っていたという。住民たちは監視カメラの映像で、カサンドラが近隣の舗装道路に頭をぶつけて命を落としたことを確認した。これまでチャーリーとカサンドラに餌を与えて世話をしてきた村の住民の1人、サリー・ノセダさん(74)は、「あの日は雨が降った。カサンドラは道路にたまった水を見て池と勘違いし、入ろうとして頭を打ったようだ」と話した。

 チャーリーとカサンドラはガチョウやアヒルと共に、ほぼ2年半にわたってデバイザズの池で暮らしていた。池の近くに住む15人の隣人たちは白鳥たちに名前をつけ、餌としてトウモロコシやレタス、ニンジンを与えたりしてきた。また地域のフェイスブックグループでチャーリーとカサンドラの写真や動画を定期的に共有してきた。

 さまようチャーリーを心配した住民たちがチャーリーを池に連れ戻したものの、チャーリーは池を出てパートナーを探し続けた。ロンドンから西に約80キロ離れた小さな町であるデバイザズの住民たちは、通り過ぎる車にチャーリーがひかれるのは時間の問題だと心配し、白鳥レスキューサービスに連絡したが、人手不足で助けは約1週間やって来なかった。そこで住民たちは監視チームを結成してチャーリーを見守り続け、道を渡る時は交通を規制したりもした。ノセダさんはワシントン・ポストに「私たちは1週間、緊張の糸を緩めなかった」と語った。

 ついに今月2日、白鳥保護団体「スワンサポート」から要員が派遣され、チャーリーを連れて行った。現在、チャーリーは複数か所を負傷しているため抗生物質を服用しているが、数日以内に回復し、野生に戻れると予想される。スワンサポートで救助と治療を担当するコーディネーターのウェンディー・ハーマンさんによると、チャーリーは「現在、5つ星の宿泊施設で過ごしている。これまで町の人たちがこの白鳥の面倒をよく見ていたことがわかる。彼らでなければチャーリーは救えなかっただろう」とし、「白鳥は普通、3月に繁殖するので、ホルモンがチャーリーの悲しみと彷徨(ほうこう)をあおった可能性がある」と付け加えた。

チャーリーがパートナーのカサンドラを失ってさまよっている=サリー・ノセダ提供//ハンギョレ新聞社
事故にあう前のチャーリーとカサンドラ。町の人々はよくこの姿を見かけた=サリー・ノセダ提供//ハンギョレ新聞社
クァク・ユンソプ先任記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/animalpeople/human_animal/1131516.html韓国語原文入力:2024-03-08 17:43
訳D.K

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