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[独自]「慰安婦は売春」発言は自由?…慰安婦被害女性「重刑を下してほしい」

登録:2024-01-23 06:21 修正:2024-01-23 07:11
日本政府を相手に日本軍「慰安婦」被害に対する損害賠償訴訟を起こしたイ・ヨンスさんが昨年11月23日午後、ソウル瑞草区のソウル高裁で控訴審勝訴判決を受けた後「ありがとうございます」と言いながら両手を握っている=パク・ソア記者//ハンギョレ新聞社

 授業中に日本軍「慰安婦」は「売春の一種」だと発言し、被害者の名誉毀損容疑で裁判にかけられている延世大学のリュ・ソクチュン元教授が、一審判決を控えている。裁判が3年近く続くなか、慰安婦被害女性であるイ・ヨンスさん側は「重刑を下してほしい」と求めた。

 22日、イ・ヨンスさん側の弁護士が5日に一審の裁判所に提出した意見書によると、イさんは「全世界的に類例のない反倫理的な犯罪の被害者の被害事実自体を否定し、そうした被害の証言さえも『嘘』として退けるなど、その人格と名誉を深刻に傷つけた」とし、「この事件の公訴事実の深刻性を考慮し、被告人に重刑を下してほしい」と要請した。

 リュ元教授は、2019年9月に授業で「(慰安婦に対する)直接的な加害者は日本ではない。売春の一種」だと発言し、物議を醸した。韓国挺身隊問題対策協議会(挺対協、現:正義記憶連帯)は同年10月、リュ元教授を名誉毀損・侮辱で告発し、民事訴訟も提起した。検察は翌年の2020年10月、リュ元教授を裁判にかけた。

 2021年1月から続いている裁判は、3年近く結論が出されずにいる。昨年1月に判決期日が決まったが、弁論が再開し、裁判所は世宗大学のパク・ユハ名誉教授の名誉毀損事件の最高裁の判決結果をみて決定するとした。昨年10月、最高裁は「学問的な表現物に関する評価は、刑事処罰よりも原則としては公開の討論と批判の過程を通じてなされなければならない」として、パク教授の名誉毀損容疑を認めなかった。リュ元教授側は、この判決をもって無罪を主張した。

 これに対し、イさん側は一審判決を前に意見書を出し、「(最高裁判決は)パク教授の著書には具体的に強制連行を否定したり自発的に売春行為をしたという事実の摘示が存在しない点を主な根拠に上げている」として、今回の事件とは違うと主張した。

日本軍「慰安婦」被害者のイ・ヨンスさんが慶煕大学のチェ・ジョンシク教授の「慰安婦売春妄言」に対して厳罰を要請する嘆願書を警察に提出した=正義記憶連帯提供//ハンギョレ新聞社

 イさん側はまず「リュ元教授は、韓日近現代史や日本軍『慰安婦』の歴史を研究した学者ではない」と強調した。即興的になされたリュ元教授の口頭での発言と、学術的研究を通じて発表された出版物は比較できないということだ。

 さらに、リュ元教授の発言について、「単に自身の信念に基づいた『歴史否定』の趣旨から、被害者を侮辱し名誉を傷つけるための目的でなされた」とし、「日本軍『慰安婦』被害者は『売春婦だ』ということは、『学術的』でも『意見表明』でもなく『明らかな虚偽の事実の適示』だと評価されるのが当然だ」と指摘した。

 ソウル西部地方裁判所刑事4単独のチョン・グミョン判事は、10日に予定されていた判決期日を一度先送りし、24日とした。これに先立ち検察は、リュ元教授に対して懲役1年6カ月を求刑した。リュ元教授は結審の公判で「大学は最も自由な意見表現が許された場所」だと反論した。

 一方、イさんは、「慰安婦売春妄言」をした疑いで警察に告訴・告発された慶煕大学のチェ・ジョンシク教授に対しても「侮辱的な名誉毀損」だとして、強力な処罰を求める嘆願書を提出した。

キム・ガユン記者、チョン・ボンビ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/1125381.html韓国語原文入力:2024-01-22 14:26
訳M.S

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