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「ガザ戦争は戦争犯罪」国際刑事裁判所が動くか…南アフリカ共和国などが捜査依頼

登録:2023-11-20 06:24 修正:2023-11-20 08:45
イスラエル軍が16日(現地時間)ガザ地区北部で作戦遂行中の軍人の姿を公開した=イスラエル軍提供/聯合ニュース

 軍人と民間人を区別しないイスラエル国防軍(IDF)の無差別攻撃でパレスチナの民間人の犠牲が増えているなか、米国や中国・ロシアなどの特定の陣営に属さない「グローバルサウス」諸国が、ガザ地区内で強行されている「戦争犯罪」をやめさせるよう、国際刑事裁判所(ICC)に捜査を依頼をした。

 ICCは18日、ソーシャルメディアのX(旧ツイッター)を通じて「カリム・カーン検事が、現在のパレスチナの状況について5カ国から捜査依頼書を提出された」と明らかにした。先月7日に始まった戦争の過程で発生した不法行為を調査するよう求める捜査依頼書を提出した国は、グローバルサウスの代表国である南アフリカ共和国をはじめ、バングラデシュ、ボリビア、コモロ、ジブチの5カ国。南アフリカ共和国はロイター通信に「パレスチナで繰り広げられている深刻な状況について、ICCの緊急の関心を要求」することが目的だと、今回の措置の意味を説明した。

 ICCは、2014年にイスラエルとハマスの間で発生した武力紛争についても、両者が犯した戦争犯罪関連の疑惑を調査中だ。9年前の事件についても結論を出せていないうえ、イスラエルはICCの加盟国でもなく、今回の捜査要請が実質的な影響力を発揮するのは難しいのが現実だ。ただし、ICC側では、パレスチナが2015年に加盟国として加わったため、ガザ地区内の戦争犯罪疑惑に対する調査権限はあるとする立場だ。カーン検事はこの日、「ICCのローマ規定により、起訴の可否を決める目的の関連調査をICCの検事に要請できる」と説明した。国連も先月、イスラエル軍のガザ地区への攻撃と民間人の強制待避が「集団処罰」「戦争犯罪」にあたる可能性があると批判し、犯罪の証拠を収集していると明らかにしている。

 ICCは、国際社会が関心を寄せる集団殺害罪▽人道に反する罪▽戦争犯罪▽侵略犯罪などを犯した「個人」を処罰するために、1998年に採択されたローマ規定によって2003年に設立された。今年3月には、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領がウクライナ侵攻後にその地域の子どもたちをロシアに不法移住させたとして戦争犯罪の容疑を適用し、逮捕令状を発行している。その後、プーチン大統領はICC加盟国への訪問を敬遠している。

 国交を断絶するなどの手段で、イスラエルの反人道的行為に対して抗議の意向を明らかにする国も増えている。先月31日には南米のボリビアが、今回の戦争が発生して一番最初にイスラエルとの国交を断絶し、14日には中米の人口40万人の国であるベリーズが後に続いた。アフリカのチャド、中東のバーレーンとヨルダン、南米のコロンビアとチリなども、イスラエル大使を呼び出したり、自国の大使を召還するなどのかたちで抗議した。

ホン・ソクチェ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/international/international_general/1116883.html韓国語原文入力:2023-11-20 02:32
訳M.S

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