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「尹大統領、検察総長時代に『陸士に行っていたらクーデター起こしただろう』と発言」

登録:2023-10-31 06:20 修正:2023-10-31 08:23
2020年12月15日午後、尹錫悦検察総長検事懲戒委員会の2次審議に証人として出席した最高検察庁のハン・ドンス監察部長が尋問を終えた後、果川法務部庁舎を後にしている/聯合ニュース

 「告発教唆疑惑」の裁判で、尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領が検察総長時代、「陸軍士官学校(陸士)に行っていたらクーデターを起こしただろう」、「検察の歴史はアカ探しの歴史」という趣旨の発言をしたという証言が出てきた。

 30日、ソウル中央地裁刑事合議27部(キム・オッコン裁判長)の審理で開かれたソン・ジュンソン大邱(テグ)高等検察庁次長検事(検事長)の公務上秘密漏えいなどの疑いの公判に、これまで「尹錫悦検察総長(当時)が(部下に指示し)告発教唆疑惑に関与した」と主張してきたハン・ドンス前最高検察庁監察部長が証人として出席した。ハン前部長は、当時最高検察庁が「総選挙に影響を及ぼす活動をした可能性が高い」という趣旨の発言をするとともに、過去の尹大統領の発言を伝えた。

 ハン前部長は同日、「2020年3月19日、ソウル瑞草区(ソチョグ)のある飲食店で行われた最高検察庁幹部らとの夕食会で、尹大統領の隣の席に座って聞いた内容だ」とし、約10分間にわたって当時の状況を証言した。2020年3月はチョ・グク元法務部長官の捜査以降、文在寅(ムン・ジェイン)政権と検察総長の尹大統領が対立していた時期だった。

 ハン前部長は「(当時尹大統領が)もし陸士に行っていたらクーデターを起こしただろう、クーデターは検察でいえば、部長検事だった当時の金鍾泌(キム・ジョンピル)中佐が起こしたことだ、その時代に戻りたい」と語ったと証言した。さらに、「(尹大統領が)朝鮮日報の社主に会ったとも語った。非常に透徹した反共精神を持っている人たちだ、全羅道の人よりはるかに(反共精神が)透徹していると言った」とし、「検察の歴史は『アカ』探しの歴史だとも語った」と述べた。

 ハン前部長は「(裁判部判事の政治的立場などを分析した)判事査察文書と(ハン・ドンフン法務部長官に対する)監察妨害・捜査妨害疑惑などは、告発教唆疑惑と本質において同じだ」とし、「検察の利益を維持し、総選挙に影響を及ぼすためのもの」だと語った。さらに「証言台に立つのは怖くて恐ろしいことだ。偽証とされることへの負担もある」としながらも、「真実だけを話した」と述べた。

 この日もハン前部長は告発教唆疑惑に関し「告発状は(尹錫悦)総長の指示で、最高検察庁捜査情報政策官室の検事と捜査官が作成したもの」だと主張した。だが「作成の指示やコンファーム(承認)に関して、証人が直接経験したことがあるか」というソン・ジュンソン検事長側の弁護人の質問に「隣の席で聞いたりしたわけではない」と答えた。ソン検事長側の弁護人は、ハン前部長のいう「尹総長のクーデター発言」についても「個人的な意見に過ぎない。尹錫悦大統領に関することなので、公訴事実とは直接的な関係はない。参考資料としてのみ活用してほしい」と述べた。

 判事出身のハン前部長は、2019年10月、法務部が検察に対する監察権の強化を進める過程で任命された人物。2021年10月に再任がなされ2023年10月までの任期だったが、昨年7月「まともに仕事をするのが難しい」として検察を離れた。

チョン・グァンジュン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/1114257.html韓国語原文入力: 2023-10-31 00:18
訳H.J

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