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親睦、自己啓発、さらには恋人も?…韓国のMZ世代がはまる「交流会」

登録:2023-01-27 06:24 修正:2023-01-27 08:52
イ・ジワンさん(23)がクリスマスを迎え、昨年12月23日に主催した「コミュニケーションパーティー」で、参加者たちが会話を交わしている=イ・ジワンさん提供//ハンギョレ新聞社

 会社員のイ・ジワンさん(23)は最近、「コミュニケーションパーティー(交流会)」を主催することにはまっている。昨年8月からソウルの江南(カンナム)などで、海外の映画のワンシーンのように50~60人余りの初対面の人たちが集まるパーティーを開いたのがこれまで6回。ソーシャルメディアなどを通じて集まった数十人の「見知らぬ」人々は、酒と料理を囲んで互いに知り合う時間を持つ。「偏見なく自分の仕事と関心事について話しながら、多様な経験を学べるのが自分にとって大きな資産になります」

 最近、20~30代のいわゆる「MZ世代」の間で、「一面識もない」不特定多数に会うパーティーやソーシャルダイニングなどに関心を示す人が増えている。彼らはこのような集まりを通じて、様々な経験を持つ人たちと偏見や先入観なしに対話を交わすことで、楽しさと自己啓発の二つの利を得られると語る。

 昨年のクリスマスイブに200人余りが集まったパーティーに参加したLさん(24)は、「親しい友達と集まるのも楽しいが、私に対する偏見や先入観のない人たちと一日を過ごしながら様々な会話を交わすことができた」と話した。2010年代初めから登場し始めたソーシャルダイニングに新たに関心が集まるのも、似たような理由からだ。ソーシャルダイニング会社「ソーシャルダイニング・フィデリオ」には、2021年12月から現在まですでに2000人を越える若者たちが訪れた。同社のパク・ウォンサン代表(29)は、「ここでは職業も年齢も明かさず、いかなる社会的背景もなく会話を交わす」とし、「これを通じて、参加者たちは知らなかった自分を発見し、日常を見つめ直す経験をする」と語った。

 出会いそのものを自己啓発の手段と捉える部分もある。イ・ジワンさんは「楽しさを求める親睦の目的もあるが、転職などを念頭に置いて情報を得るためにパーティーに参加する目的が明確な場合が多い」と語った。

 このような現象がMZ世代の特性である楽しさの追求と「ゴッド生(god+人生、効率的な生活)を送ること」を示すという分析もある。梨花女子大学のチェ・セッピョル教授(社会学)は「MZ世代はオンラインで不特定多数とコミュニケーションを取った経験をもとに、学縁や血縁、地縁ではなく、趣向を中心に関係を形成することに慣れている」としたうえで、「上にのぼることを目指す『ロケット型成功』ではなく、自身の経験が広がる『放射型成長』を追求する特性のように、新しい人に会うことを自分の『成功』であり楽しみとして捉えている」と説明した。

コ・ビョンチャン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/1076981.html韓国語原文入力:2023-01-26 15:39
訳H.J

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