今月26日、「朝鮮半島の平和:新冷戦と覇権競争を越えて」をテーマにハンギョレ統一文化財団と釜山(プサン)広域市が共催する第18回「ハンギョレ-釜山国際シンポジウム」が釜山市海雲台区(ヘウンデグ)のヌリマルのAPECハウスで2日間の日程で開幕した。参加者たちはウクライナ戦争、米国と中国の戦略競争、にわかに緊張の高まる南北関係を懸念しつつ、新冷戦の到来を防ぎ平和を守るための知恵を出し合った。
この日のシンポジウムにオンラインで参加したノルウェーのオスロ国際平和研究所のスタイン・トネソン名誉研究教授は基調発表で、米国と中国が衝突しうる最も深刻な危険地域として台湾海峡をあげつつ、「東アジア諸国は、対決を繰り広げる米中両大国を崖っぷちの争いから引きずり出すべき」だと述べた。同氏は「韓日は、『一つの中国』原則を堅持し、平和的手段によって変化が起きるまで現状維持を求めるなど、過去の約束を尊重するよう米国を説得すべき」だと主張した。ハンギョレ統一文化財団のムン・ジョンイン理事長も「米中戦略競争が緩和され、米中の地政学的対立が緩和されるためには、韓国のような中堅国家が立つべき」だとし「力による安保ではなく平和言説による安保が重要だ」と語った。
シンポジウムの開会式の参加者たちは、平和こそが未来と繁栄へと向かうための必要不可欠な前提だと強調した。釜山市のパク・ヒョンジュン市長は、イ・ビョンジン行政副市長が代読した歓迎の辞で「このシンポジウムが、釜山が世界平和と共同繁栄のための拠点であることを再度確認し、2030釜山万博誘致のためにも多くの方々が関心を持つ契機となればと思う」と述べた。釜山市議会のアン・ソンミン議長も書面による祝辞で「2030年に万博を開催し『世界の大転換、より良い未来を目指す航海』に乗り出すという遠大な夢を胸に抱いている釜山としては、平和こそが都市の運命と直結する宿命的課題となる」と述べた。
ハンギョレ新聞社のキム・ヒョンデ代表取締役は祝辞で、悪化した朝鮮半島情勢について「最善の未来は私たち自らが作っていくもの」だとし「私たちはよりいっそう力強く平和を目指す同行を続けていかなければならない」と強調した。