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30日、韓国西側から最大120ミリの雨…台風11号にも警戒必要

登録:2022-08-30 01:54 修正:2022-08-30 13:23
千里眼衛星2A号が今月29日午後2時10分に撮影した朝鮮半島周辺の映像。台風11号「ヒンナムノー」がはっきり見える=国家気象衛星センター提供//ハンギョレ新聞社

 30日、西側から近づく低気圧の影響で、明け方に西から始まった雨が朝には韓国全土に広がった後、31日まで続く見通しだ。台風11号「ヒンナムノー」は現在西に進んでいるが、韓国周辺の気圧の変動によって北に方向を変え、大韓海峡を通過する可能性もある。

 気象庁は29日、「中国内陸にはチベット高気圧が、東側には北太平洋高気圧が位置し、韓国の南にも小さな高気圧があり、北から韓国に向かって冷たい空気が流れる通路が形成された中、南から暖かい空気が流入する線に沿って小さな低気圧が発達している。30日頃、西海上で発達した低気圧が本格的に韓国に進入し、全国に雨が降ると予想される」と発表した。

 雨は30日未明に西から始まり、朝方に全国に広がった後、31日未明に西から止み始め、午後には全国で晴れる見通しだ。予想降水量は中部地方、全羅北道北部、慶尚北道北部、西海5島、鬱陵島(ウルルンド)・独島(ドクト)で30~80ミリ(多い地域は、京畿道南部、江原道南部、江原道中・北部山地、忠清道北部、慶尚北道北東部で120ミリ以上)、全羅北道南部、全羅道圏、慶尚南道、済州道で5~40ミリ。気象庁は「特に雨が集中する時期と地域は、朝・昼間は首都圏、午後から夜にかけては忠清道北部と慶尚北道北東部、午後から31日未明までは江原道地域で、1時間あたり30ミリの大雨が降るところがあり、注意が必要だ」と警戒を呼びかけた。

 一方、28日夜に日本の南海上で発生した台風11号「ヒンナムノー」は、29日午前9時現在、中心気圧が985ヘクトパスカル、中心付近の最大風速が秒速27メートル、強風域が半径230キロメートルの台風に発達し、時速33メートルの速度で西進している。「ヒンナムノー」はラオスが提出した名前で国立保護区域の名前。気象庁は台風11号が来月3日午前9時頃には中心気圧が960ヘクトパスカル、中心付近の最大風速が秒速39メートル、強風域の半径は350キロメートルの「強い台風」になった後、時速9キロメートルで西南西に進み、沖縄西方から約100キロメートル付近の海上まで進出すると予想している。

 しかし、気象予測モデルごとに台風11号の経路予測が異なっており、韓国周辺の気圧の変動についても予想に食い違いがあるため、台風の進路が不確実な状態だ。気象庁のウ・ジンギュ予報分析官は「最も大きな要因となるのは台風11号の下に位置した熱帯擾乱との関係で、英国気象庁のUM大気モデルは二つの勢力が別々に動くものと予想、欧州中期予報モデル(ECMWF)は二つの勢力が合わさるものと予想している」と話した。

 いずれの場合も台風が台湾東まで進出することには二つのモデルが一致するが、その後の経路についてはさらに異なる予測が出ている。英国モデルはチベットの高気圧勢力が強くなり、その端に沿って台風が台湾を通って中国に上陸するものと見通したが、欧州モデルはチベット高気圧が弱く、台風11号が3日頃には方向を北に変え、韓国と日本の間の大韓海峡を通過するという見通しを示している。

 ウ予報分析官は「台風11号が大韓海峡を通過した場合、台風の右側斜面で南から高温多湿の空気が上がってきて、すでに留まっている冷たく乾燥した空気とぶつかり、強い雲の帯が発達する恐れがある。現在、来月1日から8日までの中期予報では雨が降らないことになっているが、3~5日には南部地方で雨が降る可能性がある」と語った。

イ・グニョン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/society/environment/1056606.html韓国語記事入力: :2022-08-30 00:11
訳H.J

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