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北朝鮮の脅威に対抗し「韓米日3カ国の安保協力を強化…朝鮮半島を越えて拡張」

登録:2022-06-09 09:16 修正:2022-06-09 12:22
チョ・ヒョンドン外交部第1次官(中央)が8日午前、ソウル鍾路区の外交部で、第10回韓米日外交次官協議会を終えた後に開かれた共同マスコミ発表会で発言している/聯合ニュース

 北朝鮮の相次ぐ武力示威と7回目の核実験実施が懸念される中で、韓米日3カ国が安保協力を強化することを決めた。また、3カ国協力の「地理的範囲」が朝鮮半島を越えてインド太平洋地域と全世界に拡張されることを予告した。

 チョ・ヒョンドン外交部第1次官は8日午前、政府ソウル庁舎別館で、米国のウェンディ・シャーマン国務副長官、日本の森健良外務省事務次官と第10回韓米日外交次官協議会を行った。チョ次官は「最近の北朝鮮の相次ぐミサイル発射が、朝鮮半島および国際の平和と安全を脅かす深刻な挑発だという共同認識を再確認した」とし「韓米日3カ国は、北朝鮮の7回目の核実験などさらなる挑発の可能性が提起され、北朝鮮の核とミサイルが実体的な脅威へと高度化する状況で、緊密な協力の重要性に共感し、安保協力を強化していくことにした」と述べた。

 実際、3カ国の次官は、この日発表した共同声明で「北朝鮮からの脅威を抑制するために3カ国安保協力を進展させていくことを約束した」とし「米国の拡大抑止を含め、韓国と日本に対する米国の確固たる防衛公約を再確認した」と明示した。ただし「3カ国の安保協力」の内容については具体的に提示しなかった。チョ次官と森次官は「北朝鮮の非核化」に言及したが、シャーマン副長官の発言と3カ国共同声明では「朝鮮半島の完全な非核化」と表現された。シャーマン副長官は「米国は依然として北朝鮮と前提条件なしに会う準備ができており、北朝鮮にいかなる敵対的意図もない」とも述べた。

 チョ次官は「3カ国協力の地理的範囲は朝鮮半島にとどまらない。インド太平洋地域と全世界に着実に拡張されており、協力の幅と深さも拡大している」とし「私たちは自由、民主主義、法治など普遍的価値を土台に、新しい挑戦に対応するために力を合わせていく」と述べた。森次官は「東シナ海と南シナ海情勢を含め率直な議論」を行ったとし、「ウクライナ侵略は力による一方的な現状変更の試みであり、国際秩序全体を揺るがす行為」であり「力による一方的な現状変更をインド太平洋、特に東アジアで許容してはならないという認識を共有した」と述べた。台湾問題を含めた対中国関連の議論が行われたことを示唆した。

 3カ国の次官は、ロシアのウクライナ侵攻を批判し、ウクライナに対する追加の支援策を模索することを決めた。共同発表文では、対ロシア金融制裁・輸出規制の忠実な履行▽人道支援▽平和回復・再建支援などに言及しただけで、殺傷用兵器の支援などは取り上げられなかった。訪韓したウクライナのドミトロ・セニック外交次官は前日、外交部のイ・ドフン第2次官に会い「軍事的支援」を要請したが、韓国政府は人道支援中心という従来の立場を再確認したという。

チョン・インファン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/politics/diplomacy/1046198.html韓国語原文入力:2022-06-08 16:56
訳C.M

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