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朴槿恵なき「帰郷歓迎式」…大邱市の自宅前に千人が集まり「万歳」

登録:2022-03-19 02:17 修正:2022-03-19 09:26
18日、大邱市達城郡にある朴槿恵前大統領が入居予定の家の前に、朴前大統領の子ども時代から大統領時代までの写真入りの看板が立っている=キム・ギュヒョン記者//ハンギョレ新聞社

 「朴槿恵(パク・クネ)大統領万歳~」

 18日午後2時、大邱市達城郡(テグシ・タルソングン)の朴槿恵前大統領の私邸前で、朴前大統領の帰郷を歓迎する式典が行われた。自由総連盟などの104の保守団体からなる「朴槿恵前大統領帰郷歓迎委員会」が主催し、民族中興会とTK自由山岳会が主管したこの日の式典には、支持者ら1000人あまりが集まった。ファン・ギョアン自由韓国党(現「国民の力」)元代表、自由総連盟のキム・ギョンジェ元会長、民族中興会のチョン・ジェホ会長、イ・ヨンテク元議員らが出席したが、主人公である肝心の朴前大統領はおらず、「彼らだけの歓迎行事」となった。

 この日の式典で、民族中興会のチョン・ジェホ会長は「主人公がいらっしゃった時に歓迎会を行うのが妥当だが、韓国の伝統行事である地神祭を行うように、朴大統領がお住まいになるこの地を踏みならしておこうと思う。この場所からもう一つの歴史が誕生するだろう」と述べ、参加者と共に「第18代大韓民国朴槿恵大統領万歳」を叫んだ。

 歓迎委員会の共同委員長を務めるファン・ギョアン元代表はあいさつで、「とても感激している。朴槿恵大統領が故郷に帰って健康を回復し、この国を真実の国にするために、先頭に立ってくださることを願う。私も国民とともに奔走する」と述べた。

18日、大邱市達城郡の朴槿恵前大統領の私邸前で、朴前大統領の帰郷を歓迎する式典が行われた=キム・ギュヒョン記者//ハンギョレ新聞社

 朴前大統領の私邸前は、すでに支持者の「ホットプレイス」となっている。私邸の前には、支持者が掲げた大きな太極旗に続き、朴前大統領の等身大写真、朴前大統領の幼少期から大統領時代までの写真が印刷された大型の看板などが設置されている。訪問客が記念撮影できるフォトゾーンと、朴前大統領宛てのはがきが書けるスペースも用意されている。

 村のあちこちには「朴槿恵大統領、ようこそ」、「朴槿恵大統領、愛しています」などと記された横断幕が掲げられ、私邸の向かいにある商店街には保守ユーチューバー「カロセロ(横縦)研究所」のオフィスも入居した。私邸の入口には車両の遮断機が設置されているが、支持者たちは遮断機の横の隙間に入り、門の前をのぞき込んだりもしていた。

 村の住民Kさん(66)は「家の窓から見たら私邸前に人がたくさん集まっていたので、朴槿恵前大統領が退院してやって来たんだと思って出てきた。私たちの故郷にいらっしゃるというので嬉しくて出てみたのに、無駄足だった」と残念がった。別の住民Pさん(65)は「朴大統領がいらっしゃっているかと思って毎日私邸の前に立ち寄る。大統領が来てもいないのに、なぜ自分たちだけで歓迎行事を開くのか分からない」と不満を表した。

 朴前大統領は時価標準額(公示価格)13億7200万ウォン(約1億3400万円)の同住宅を25億ウォン(約2億4500万円)で購入し、先月17日に所有権移転登記を終えた。敷地は1676.2平方米(約507坪)、建物は地下1階、地上2階、延べ床面積712.61平方米(約215坪)。朴前大統領の支持者たちで混雑することから、達城郡は先月、交通の混雑や違法駐車などを防ぐため、自宅から歩いて10分の場所に最大120台が駐車できる臨時駐車場を設けた。

 朴前大統領はサムスンソウル病院を退院し次第、この私邸に入居する予定とされているが、正確な時期は決まっていない。

18日、大邱市達城郡の朴槿恵前大統領の私邸前で、朴前大統領の帰郷を歓迎する式典が行われている中、支持者が太極旗を背にし、朴前大統領の等身大写真の隣に立って写真を撮っている=キム・ギュヒョン記者//ハンギョレ新聞社
キム・ギュヒョン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/area/yeongnam/1035421.html韓国語原文入力:2022-03-18 16:49
訳D.K

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