「子どもたちと一緒に過ごすべきクリスマスイブに、(セウォル号惨事の)責任すら感じることができなかった人をどうしてこのように一方的に赦免できるのですか。『お母さん、お母さん』と呼んでいた息子のサンジュンを思うと、今も会いたくてたまらないのに。(朴槿恵前大統領の)赦免だとは、復権だとは」(檀園高校2年8組チ・サンジュン君の母親カン・ジウンさん)
セウォル号の遺族は、朴槿恵(パク・クネ)前大統領の特別赦免を決定した文在寅(ムン・ジェイン)政権について、「セウォル号惨事の責任の中心である朴前大統領を赦免することは、ろうそく革命の後退であり、時代精神の破壊だ」として反発した。
4・16セウォル号惨事家族協議会と4月16日の約束国民連帯(4・16連帯)、民主社会のための弁護士会(民弁)セウォル号惨事タスクフォース(TF)は27日午前、大統領府前の噴水広場で記者会見を行い、「セウォル号惨事当日のコントロールタワーの不在、大統領府の職務放棄に関して真相究明や責任者の処罰もまともに行われていない状況で、朴槿恵赦免などとんでもない」と政府の赦免決定を批判した。
零下11度の寒さにもかかわらず、37人のセウォル号遺族は黄色のダウンジャケット、帽子と手袋を着用し、大統領府前の噴水広場に集った。記者会見文を朗読したカン・ジウンさんは「(セウォル号惨事の)真相究明7年が過ぎた現在、責任者処罰はどうなっているのか」とし「(惨事の)罪を感じることもできない人をどうして赦免するのか」と述べ、涙を流した。4・16セウォル号惨事家族協議会のキム・ジョンギ運営委員長は「(朴前大統領の)健康は心配しておきながら、厳冬の寒さの中でろうそくの火を灯した1700万の国民の精神的苦しみは心配しないのか。『朴槿恵赦免は国民統合に寄与する』という考えは一体どこに根ざしているのか。国民を無視した赦免強行で、どうして国民統合が実現するのか」とし「セウォル号惨事で子どもを失い、一度死んだ私たち遺族を朴槿恵赦免で二度殺すな」と述べた。セウォル号遺族は記者会見を終え、大統領府に抗議書簡を手渡した。
この日午後には民主労総、市民社会団体連帯会議、参与連帯など1005団体の政党・市民社会団体も、大統領府前の噴水広場で記者会見を行い、「朴前大統領の特別赦免は、正義と民主主義を立て直すためのろうそく抗争に対する裏切りにすぎない。謝罪も反省もなく、また主権者である国民を無視する傲慢な態度で一貫する朴槿恵前大統領の赦免は決して受け入れられず、文大統領に赦免計画を直ちに撤回することを強く求める」と述べた。