ファイザー社のパクスロビドなど、飲むタイプの新型コロナウイルス感染症治療薬が早ければ来月末、韓国国内に導入される。韓国政府はパクスロビド治療薬23万人分の追加購入のため、ファイザーと最終段階の交渉を行っている。
24日、中央防疫対策本部のコ・ジェヨン危機疎通チーム長はブリーフィングで「(飲み薬を)来年1月末に導入できるようグローバル製薬会社と緊密に協議している」と明らかにした。 政府はこれに先立ち、ファイザーのパクスロビド7万人分を確保したが、さらに約23万人分を追加し、合わせて30万人分を購入することについて、ファイザーと交渉を行っている。キム・ブギョム首相は同日、「政府はすでに発表した7万人分よりも多い30万人分以上の治療薬の購入について、ファイザー社と交渉を進めてきた。その契約はまもなく最終段階を迎える」と述べた。政府はパクスロビド7万人分とメルク社のモルヌピラビル24万2000人分など、新型コロナ飲み薬40万4000人分に対する優先購入契約を締結したと発表した。
政府はファイザーと追加購入を交渉する一方、メルクの治療薬を追加購入する計画は今のところないと明らかにした。米食品医薬品局(FDA)は、ファイザーのパクスロビドとメルクのモルヌピラビルに対し、いずれも緊急使用を承認したが、ファイザーの治療薬が入院や死亡率を90%近く下げるのに対し、メルクの治療薬はその割合が30%に過ぎない。コ・ジェヨン・チーム長は「治療薬は基礎疾患を有する患者や高齢層、高危険の要因がある軽症及び中等症患者を対象に使用する計画」だと説明した。
食品医薬品安全処はファイザーとメルクの新型コロナ飲み薬に対し、緊急使用承認を検討している。緊急使用承認の可否は来週中に決まる見通しだ。防疫当局は、食薬処が緊急使用を承認すれば、パクスロビドなどの詳細な導入量や日程について説明する計画だ。
新型コロナ飲み薬が国内に導入されても、患者が負担する費用はない。新型コロナは感染症の予防及び管理に関する法律において1級感染症に指定されているため、治療薬についても政府が費用を全額負担する。
専門家らは新型コロナ飲み薬の十分な確保が重要だと指摘している。疾病管理本部長を務めた翰林大学聖心病院のチョン・ギソク教授(呼吸器内科)は、「(確保されたパクスロビド)7万人分程度なら、現在の高危険群数から見て2カ月程度の使用にとどまる。もっと広範囲に使うためには少なくとも数十万人分は確保すべきだ」とし、「確保の過程で責任者に全権を与え、後で責任を問われないようにしなければならない」と話した。また、足りない分については、導入時に優先的に処方する対象者を決める問題も重要になった。嘉泉大学医学部のチョン・ジェフン教授(予防医学)は「最も効果が高い集団に(処方を)集中しなければならないが、それが未接種高危険群だと思う」と語った。
一方、政府が新型コロナ症状の発現から20日が過ぎた重患者に対し、20日に転院命令を下したことに対し、医療現場では余波が続いている。政府は同日、転院命令の対象になった重症患者210人のうち98人が病室を移動したか、移動する予定だと発表した。66人は隔離病床で治療を受けながら、その必要性を証明する手続きを進めている。集中治療室から隔離解除され、転院命令を受けた人々のうち22人は転院する前に死亡したという。
新型コロナ重症者は連日千人台を記録している。防対本の集計によると、同日0時現在の新型コロナ重症者は1084人で、過去最大規模になった。首都圏の病床稼動率は84.4%、全国の病床稼動率は78.8%で、依然として病床負担が大きい。同日、新規感染者は前日より685人少ない6233人で、小幅に減少した。