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子連れで国会登院、韓国でも認められるか

登録:2021-07-06 06:07 修正:2021-07-11 19:03
基本所得党のヨン・ヘイン議員が今月5日午後、生後59日の息子と共に登院し、本会議場前を通っている=キム・ギョンホ先任記者//ハンギョレ新聞社

 生後59日の赤ちゃんが母親に抱かれて眠ったまま国会に“出勤”した。5日、基本所得党のヨン・ヘイン議員が出産後初めて赤ちゃんと共に登院した。

 しかし、法案採決など、国会議員が主要業務を遂行する国会会議場には、まだ赤ちゃんは入ることができない。国会法第151条(会議場出入りの制限)が、国会会議場に議員や首相、国務委員または政府委員、その他議案審議に必要な人として議長が認めた人のほかには出入りできないと定めているためだ。ヨン議員は同日、国会疎通館で子どもを抱いて記者会見に臨み、「国会会議場子ども同伴法」(国会法一部改正法律案)の議決を求めた。

 「国会会議場子ども同伴法」には、授乳が必要な24カ月以下の乳児を連れて国会に出席できるように認める内容が盛り込まれている。ヨン議員は今年5月17日、他の国会議員61人とともに同法を発議した。2018年任期中に出産したシン・ボラ元自由韓国党議員が第20代国会の時、同じ内容の国会法改正案を発議したが、任期満了で廃棄された。ヨン議員は第19代のチャン・ハナ元民主統合党議員やシン・ボラ元議員に続き、任期中に出産した3人目の議員だ。

 出産した女性議員が議院活動を続けられるよう、法と制度を変えるのは世界的な流れだ。米議会は2018年、生後1年未満の赤ちゃんを議員が同伴できるように法規定を変えた。タミー・ダークワース米民主党上院議員が生後10日の娘を連れて採決への参加を求めたことを受け、米上院は満場一致で議会規定を変更した。オーストラリアや欧州議会でも子連れの登院が認められている。

 ヨン・ヘイン議員は記者会見で「女性と若者の政治参加がますます重要になり、少子化が深刻な問題になっている。これからは国会に議員が子どもを連れて登院することも自然に受け入れなければならない」とし、「同法が国会だけでなく地方議会議員も育児と議政活動を並行して行えるよう支援する契機になることを願う」と述べた。さらに「国会が働きながら子どもをケアできる場所になるのは非常に象徴的な意味があり、法案が議決されれば育児に対する公的支援の必要性を社会に喚起できる」と期待を示した。ヨン議員は出勤後、赤ちゃんを抱いてキム・サンヒ国会副議長を表敬訪問した。キム副議長は赤ちゃんへのプレゼントを渡しながら、「国会会議場子ども同伴法が速やかに処理されることを期待している」と述べた。

パク・ゴウン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/politics/assembly/1002278.html韓国語原文入力:2021-07-06 02:41
訳H.J

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