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韓国「国民の70%以上がワクチン接種すれば集団免疫が形成」

登録:2021-02-22 20:29 修正:2021-02-23 00:15
22日午前、京畿道水原市の亜洲大学体育館で関係者が水原市新型コロナ予防接種センターの設置作業をしている/聯合ニュース

 韓国政府は、全人口の70%以上が新型コロナワクチンを接種するならば、感染再生産指数(1人の陽性判定者が感染させる人の数)が2の水準でも、集団免疫の形成が可能だと明らかにした。ただし、ワクチン接種率とワクチン需給状況、変異ウイルスへの感染などにより、集団免疫目標が調整されうると付け加えた。政府は26日午前9時から療養病院・療養施設などの入所者・従事者にアストラゼネカ製ワクチンの接種を開始し、来月8日からは上級総合病院と総合病院の医療スタッフにも同じワクチンを接種することにした。

 チョン・ウンギョン疾病管理庁長は22日、定例ブリーフィングを通じて「予防接種を受けた後の抗体形成率が80%と仮定すれば、(人口の)70%に予防接種をした時の抗体陽性率が56%になる」として、「感染再生産指数を2と仮定すれば、50%程度を集団免疫の基準とすることができるという単純な推定値を算出できる」と話した。これは、全国民の接種率70%では11月までに集団免疫を形成するのは難しいのではないかという否定的観測が提起されたことに対する説明だ。

 ただしチョン庁長は「最近になり変異ウイルスが多数発生しており、ワクチンの効能数値が変わることがありえるため、(ワクチン開発製薬会社による)18歳未満の青少年への接種に対する臨床試験も拡大している」として「こうした点を考慮し、接種率と集団免疫目標に関する持続的な検討と調整が必要だ」と話した。

 新型コロナのワクチン接種は26日午前9時から始まる。療養病院・施設、精神療養・リハビリ施設の満65歳未満の入所者・従事者28万9千人余りがアストラゼネカ製ワクチンで接種を受けることになる。続いて27日からは新型コロナ患者を治療する医療スタッフに対してファイザー製ワクチンが、3月8日からは重症患者が多く利用する上級総合病院と総合病院の医療スタッフに対するアストラゼネカ製ワクチンの接種が始まる。

 アストラゼネカのワクチンを受託生産する慶尚北道安東(アンドン)のSKバイオサイエンス工場からは、24日午前から28日までの5日間、毎日15万人分のワクチンが出荷される予定だ。75万人分のワクチンは、京畿道利川(イチョン)の物流センターに運ばれた後、接種日程に合わせて保健所や医療機関などに輸送される。チョン庁長は「アストラゼネカのワクチンの場合、鬱陵島(ウルルンド)一カ所だけが26日配送となるが、残りの保健所には25日に配送する計画で進めている」と話した。防疫当局は、物量が供給されれば可能な限り5日以内に1回目の接種をするよう案内している。2回目の接種は8週後に実施される。

ソ・ヘミ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/health/984047.html韓国語原文入力:2021-02-22 19:49
訳J.S

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