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韓国外交部「イラン抑留船員の安全を確認…10日に次官現地派遣」

登録:2021-01-05 20:56 修正:2021-01-06 06:48
チェ・ヨンサム外交部報道官//ハンギョレ新聞社

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 現在イランに抑留中の韓国人船員が安全な状態にいることが確認された。韓国政府は10日、チェ・ジョンゴン外交部1次官をイランに派遣し、事態の早期解決を試みる計画だ。

 チェ・ヨンサム外交部報道官は5日、定例ブリーフィングで現在イラン当局に抑留中の韓国人の安全と関連して「イラン駐在韓国大使が接触したイラン外交部の高位当局者は『船員の安全問題について憂慮の必要はない』、また、直前に行われたコ・ギョンソク・アフリカ中東局長とサイード・バタムチ・シャベスタリ駐韓イラン大使との面談でも、イラン大使が『安全だと言及した』」と明らかにした。チェ報道官はさらに、チェ・ジョンゴン1次官のイラン訪問と関連しては「この問題と関係なく本来予定されていたとおり次の日曜日(10日)から2泊3日前後を念頭にイランを訪問する予定だ。これは今回の船舶抑留事件とは別個に、かなり以前からイラン側との相互疎通を通じて推進されてきた内容」と明らかにした。

 外交部は、今回の事態の早期収拾のために駐イラン韓国大使館の担当領事を船舶所在地域に急派した。また、コ・ギョンソク局長を実務班長とする実務代表団をイラン現地に急派し、イラン側との二者交渉を進める予定だ。さらにチェ次官が10日に現地を訪問し、問題の早期解決を試みる予定だ。

 イランの“異例な”韓国船舶抑留と関連しては、1次的には米国とイランの間の“戦略的葛藤”が大きな理由ではあるが、韓国がイランに見せてきた“無神経な外交”も大きな影響を及ぼしたとの指摘が出ている。これまで韓国とイランは、2010年に韓国に開設されたイラン中央銀行の口座を通じて韓国ウォン決済で貿易をしてきた。だが、米国が2019年9月にイランを国際テロ支援組織(SDGT)に指定したことにより、韓国とイランの交易は事実上中断された。現在ウリ銀行、IBK企業銀行に預置されたイランの資金は70億ドル(約8兆4000億ウォン)にのぼる。イランは繰り返し韓国政府に対しこの資金を戻すように主張してきた。

 これに関してチェ報道官は「イラン外交部の高位当局者たちは『今回の件は単純に技術的な事案』である旨を明確にしている。外交部はいかなる場合にも最も早い期間内に韓国の船舶および船員の抑留を解除することを目標にしている」と答えた。

キル・ユンヒョン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/diplomacy/977365.html韓国語原文入力:2021-01-05 15:48
訳J.S

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