法務部の検事懲戒委員会は15日、ユン・ソクヨル検察総長側に証人尋問を保障する意向を示し、ユン総長の懲戒問題がいつ終結するのか流動性が高まっている。証人尋問が長引けば、追加審議の期日を設定しなければならないこともありうるからだ。
チョン・ハンジュン懲戒委員長は14日、ハンギョレの電話インタビューで、「尋問事項も多く、ほとんどがユン総長側が申請した証人であるため、弁護人が直接尋問する案を委員たちと話し合う予定」だと明らかにした。検事懲戒法で証人“尋問”と明示されているため証人に対する質疑応答は懲戒委員会が主導するという解釈を明確にした従来の立場から、懲戒委員会が一歩引いたのだ。ユン総長側が懲戒委員会の構成と進行の問題点を繰り返し指摘しているだけに、ユン総長側の防御権を追加で保障するための措置だといえる。
第2回懲戒委員会の審議で尋問が確定した証人は、この日までに合わせて5人。ユン総長への監察と懲戒請求の過程から排除されたことが分かったリュ・ヒョク法務部監察官▽検察とメディアの癒着疑惑の捜査の検討報告書を書いたパク・ヨンジン元最高検察庁刑事1課長(現・蔚山(ウルサン)地検部長検事)▽「裁判部政治傾向分析文書」に対し職権乱用の適用が難しいと判断したイ・ジョンファ大田(テジョン)地検検事▽文書作成に関与したソン・ジュンソン最高検察庁捜査情報担当官▽文書共有と検察とメディアの癒着疑惑の捜査の際、最高検察庁の反腐敗強力部長を担当したシム・ジェチョル法務部検察局長が、2回目の懲戒委員会に出席して陳述することになる。検察とメディアの癒着疑惑の捜査など多くの事案でユン総長と対立していたイ・ソンユン・ソウル中央地検長、チョン・ジヌン光州(クァンジュ)地検次長検事、ハン・ドンス最高検察庁監察部長が出席するかどうかは不透明だ。
第2回懲戒委員会の審議は、証人尋問に続き、特別弁護人の最終意見陳述→委員討論→議決と進められるが、15日に懲戒結果が出るかは証人尋問の進行の速度にかかっている。チョン委員長は「尋問事項が大変長くなり遅くまで審議が続けば、(15日に懲戒手続きを)終えられないこともありうる」と述べた。
ユン総長側が懲戒委員会の構成の手続き的な問題点と公正性の議論を提起しているなか、懲戒委員であるシン・ソンシク最高検察庁反腐敗強力部長が、検察とメディアの癒着疑惑の名誉毀損事件の「被告訴人」だと特定された事実も確認された。ハン・ドンフン検事長とチャンネルAの記者が「盧武鉉(ノ・ムヒョン)財団のユ・シミン理事長がシルラジェン株価操作に関与したという疑惑を提起しよう」と共謀した状況を確認したというKBS(韓国放送)の報道に対し、ハン検事長が、名誉毀損容疑の訴状を出したのに続き最近になってシン部長をKBSの報道の取材源だと特定したのだ。懲戒委員会に参加した5人のうち、ユン総長側が唯一忌避申立てをしなかった懲戒委員であるシン部長が、ユン総長の懲戒事由のうちの一つである検察とメディアの癒着事件に関わった状況だということだ。しかし、シン部長は10月の最高検察庁の国政監査で、「その誤報とは全く関係ない」と疑惑を否認している。