韓国政府が保守団体による開天節(檀君による古朝鮮の建国記念日、10月3日)の都心集会を統制するために光化門(クァンファムン)広場に車両バリケードを設置したことをめぐり、4日、与野党が鋭く対立した。与党の共に民主党は、保守団体が今月9日の「ハングルの日」に向けて予告した違法集会も封鎖すべきだと主張する一方、最大野党の国民の力は「独裁の影がさしている」と批判した。
民主党のイ・ナギョン代表は3日夜、フェイスブックで「一部の保守団体の開天節の光化門集会が大きな衝突なく封鎖された。違法集会を完璧に近く封鎖した警察の苦労に感謝する」としたうえで、「一段落したが、一部の団体は『ハングルの日』にまたもや集会を予告した。理由が何であれ、違法集会や防疫妨害行為は決して許されない」という書き込みを残した。民主党のカン・ソンウ報道担当者も論評で「光化門広場を取り囲んだ車両バリケードは韓国国民の皆様の安全を守るための最後の砦だった」とし、「光復節集会と開天節集会であまりにも多くの社会的費用を支払った。これからは“コロナ防疫”自体に行政力を集中すべき」と強調した。「8・15光化門国民大会非常対策委員会」など保守陣営団体10団体は、9日と10日にも光化門で集会を開くと明らかにしている。
国民の力は、政府の集会遮断措置が過剰対応であり、国民の損害を加重させたと批判した。
国民の力のチュ・ホヨン院内代表は、国会で開かれた記者懇談会で「前日、文在寅(ムン・ジェイン)政権は、ソウル市内の90カ所に検問所を設置し、180以上の部隊と1万人の警察力を動員しただけでなく、警察バス300台で光化門に山城を築いて、市民たちの集会を源泉封鎖した」とし、「警察のバスで幾重にも積んだ『(文)在寅山城』が国民を悲しませた。光化門広場には事実上コロナ戒厳令が宣布された」と反発した。
同党のキム・ウンヘ報道担当者は「『反政府集会』が予想される道路にはアリ一匹も通れないように『文里の長城』(万里の長城皮肉った表現)を築いた」とし、「光化門広場に出て(国民と)コミュニケーションを取ると言っていたのに、今や国民の声を『ノイズキャンセリング』する政府」と皮肉った。新人議員のユ・サンボム議員は、車両バリケードが設置された光化門一帯の交通情報カメラ(CCTV)の画面をフェイスブックでシェアし、「再寅山城?これが正常なのか。独裁時代にすべての集会を封鎖した時代にありがちな光景だ」と批判した。
これに対し、民主党のキム・テニョン院内代表は「(コロナ戒厳令という主張は)過度な表現だ」とし、「コロナで難しい状況、準戦時状況だ。開天節集会を光復節の集会のレベルで対応した場合、誰が責任を取るのか。防疫当局は非常に適切な措置を取ったと評価している」と反論した。