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「慰安婦」被害者支援、正義連ではなく政府が直接することに

登録:2020-09-25 20:28 修正:2020-09-26 08:52
5月15日午後、ソウル市麻浦区の正義記憶連帯事務室の前に出入りを統制するポリスラインが設置されている=パク・ジョンシク記者//ハンギョレ新聞社

 女性家族部が正義記憶連帯(正義連)に民間委託した日本軍「慰安婦」被害者支援事業を、国家主導に改編することにした。ただし法律検討の結果、今年下半期の2億ウォン(約1800万円)の補助金は予定通り正義連に支給する計画だ。

 女性家族部のファン・ユンジョン権益増進局長は25日「安定的で信頼性のある日本軍被害者支援事業推進のために、民間中心の事業遂行体系を来年からは政府中心に全面改編する」と明らかにした。女性家族部は、被害者に対し個別型の医療・住居・日常生活支援業務を遂行する人材として4人程度置くことを検討中だ。これとは別に、地域別専門担当公務員を指定し、定期的に被害者を訪問する個人事例管理も実施すると明らかにした。

 ファン局長は「(被害者が)何人も残っていないため、(民間委託でなく)政府主導で支援して、保護を強化すべきという国会や専門家の意見を受け入れた」として、各種事業を「直接遂行したり、地方自治体を通じて遂行方法など具体的な方案はさらに検討が必要だ」と説明した。

 正義連に対し今年下半期に交付予定だった補助金約2億600万ウォンは、予定通り支給される。これは、検察によりユン・ミヒャン議員と韓国挺身隊問題対策協議会(挺対協)の職員が共謀して2014年から今年4月までに6250万ウォンの補助金を不正受領したと判断され裁判に付されたが、正義連の不正受領などに対する疑惑は不起訴処分になった点が考慮された。

 ファン局長は「今年の健康治療および個別型支援事業は、検察の起訴内容に含まれなかった事業」だとし、「多角的に法律を検討した結果、補助金管理法上の補助金交付決定取消要件には該当しないため、事業の取り消しはできないとの結論が出た」と話した。ファン局長は「被害者の生活の安定のためには、正義連の残余事業を遂行することが避けられない」という話も付け加えた。

 代わりに女性家族部は正義連に対し、「健康治療および個別支援事業管理タスクフォース(TF)」を構成させる方針だ。また、下半期の補助金を一度に交付せず、前月の使用内訳を検討した後に適切ならば1カ月分ずつ追加する分割交付を実施すると明らかにした。タスクフォースの公務員と被害者間に常時連絡体系を構築し、不安を減らすようにする計画でもある。裁判に付された挺対協に対しては、釈明を要請し、補助金交付の取消方案を検討している。

チェ・ハヤン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/women/963680.html韓国語原文入力:2020-09-25 16:39
訳J.S

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