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文大統領「政治対立深まり、防疫さえも政治化された」と遺憾の意

登録:2020-09-18 23:20 修正:2020-09-19 07:25
文在寅大統領が今月18日午前、大統領府で開かれた韓国仏教指導者招請懇談会で、大韓仏教曹溪宗のウォンへン総務院長らと挨拶を交わしている=イ・ジョングン記者//ハンギョレ新聞社

 文在寅(ムン・ジェイン)大統領が18日「防疫さえも政治化された」と述べ、野党が提起した「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の検査件数操作説」と極右・保守団体が進める開天節(建国記念日)集会に遺憾の意を表明した。

 文大統領は同日、大統領府で曹渓宗のウォンヘン総務院長や天台宗のムンドク総務院長など、仏教界の指導者たちを招待して懇談会を開いた。文大統領は「防疫には全国民が渾然一体とならなければならないのに、政治において対立が深まり、防疫さえも政治化されている」とし、「一部で防疫への協力を拒否したり、歪曲することも起きている。これは基本的に政治対立が続いて起きた現象だ」と述べた。

 文大統領の言及は最近、国民の力のキム・ジョンイン非常対策委員長と同党のユン・ヒスク議員が、「COVID-19検査件数にばらつきがある」とし、「政府が新規感染者数を任意で調整しているのではないか」と疑惑を持ち上げたことに対する遺憾を示したものと見られる。一部の極右・保守団体が、光復節(独立記念日)に続き、開天節にも光化門(クァンファムン)広場で集会を計画している状況も念頭に置いたものと思われる。

 さらに文大統領は、政権後半の協治(ガバナンス)に力を入れる考えも明らかにした。文大統領は「積弊清算を支持する国民も多いが、負担に思う人も多い」という大韓仏教観音宗のホンパ総務院長の指摘に対し、「仏教には破邪顕正(誤った考えを打破し、正しい考えを示し守ること)の精神がある。仏教界も積弊清算そのものには反対しないだろう」としたうえで、「ただし、そのために生じた分裂や対立などを懸念し、統合の措置を取ることを望んでいるという意味ではないかと思う」と述べた。さらに「協治や統合は政治が果たす役割なのに、それができていない」とし、「統合は切実な課題だ。 協治と統合された政治に向けて進むつもりだ」と述べた。

 文大統領は19日で2周年を迎える平壌南北首脳会談については「2018年平壌で金正恩(キム・ジョンウン)委員長と平和の朝鮮半島に向けて進むと、8千万の我が民族と全世界に宣言した」とし、「対面と対話に対する希望をあきらめなければ、必ず平和統一の道へと進むことができるだろう」と述べた。

ソン・ヨンチョル記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/politics/bluehouse/962777.html韓国語原文入力:2020-09-18 19:51
訳H.J

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