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ポン・ジュノの創作の軌跡を辿ろう…前作の鑑賞や脚本集の購入がブームに

登録:2020-02-12 06:47 修正:2020-02-12 08:54
ポン・ジュノ監督の『パラサイト脚本集&絵コンテセット』//ハンギョレ新聞社

 作品賞や監督賞など、アカデミー賞4部門を受賞したポン・ジュノ監督の『パラサイト 半地下の家族』(以下『パラサイト』)が“オスカー効果”を享受している。北米での上映館が急増し、英国でも観客数が爆発的に増えるなど、国外での興行に弾みがつき始めた。韓国国内でも脚本集と絵コンテのブックセットの販売量が急増し、ポン監督の前作を見る人が増えるなど、ブーム再来の兆しが見える。

 11日、米芸能専門メディア「バラエティー」をはじめ、外信の報道を総合すると、『パラサイト』の北米配給会社ネオンは上映館数を10日現在1060館から今回の週末には2千館以上に増やす予定だ。

 評論家のユン・フィリップ氏は「アカデミー受賞作の場合メディアの報道などで認知度が上がり、売り上げが伸びるであろう点を考慮し、配給会社が上映館を増やしたものとみられる。北米でアカデミー作品賞受賞作は、通常20%前後の売上げが増加する」と説明した。同日、北米ボックスオフィスによると、『パラサイト』は同日まで北米だけで3553万ドルの興行輸入をあげた。北米で公開された非英語映画のうち第6位に当たる記録だ。

 「パラサイトブーム」は英国でも始まっている。「バラエティー」は「7日、英国で封切りされた『パラサイト』が試写会などを含めて週末だけで約140万ポンド(21億4千万ウォン)を稼いだ」とし、「これは英国で公開された非英語映画のオープニングの最高記録」だと報道した。英国の配給会社も現在136館から400館に上映館を増やす予定だ。

ポン・ジュノ監督の『パラサイト脚本集&絵コンテセット』//ハンギョレ新聞社

 『パラサイト』の“オスカー効果”は国内でも影響力を発揮している。昨年10月に出版されたポン監督の『パラサイト脚本集&絵コンテセット』(プレイン)が飛ぶように売れている。同書はポン監督が書いた脚本と直接描いた絵コンテの2冊で構成されており、創作過程と映画世界に対するインタビューやスケッチ、未公開の編集場面などが盛り込まれている。ポン監督は本文の中で「私が最も寂しく、孤独だった時の記録であり、撮影現場の楽しい大混乱前の、静かで個人的な瞬間」だと述べた。

 11日午前基準で、一日10~15冊の売れ行きを記録していた同書は、授賞式直後の一日間、イエス24で1110冊が売れており、総合ベストセラー10位内に入った。教保文庫でもオンラインで1000冊以上売れた。教保文庫側は「一時的な品切れ状態で、24日から順次出荷される予定だ。一部のオフライン書店では手に入る」と述べた。アラジンでも11日午後まで約1300冊が販売された。

 動画ストリーミングサービス(OTT)でも、ポン監督の前作を鑑賞する人が大幅に増えた。ウォッチャプレイによると、アカデミー授賞式が開かれた10日夜、ポン監督の映画の再生の順位が急上昇した。『スノーピアサー』と『グェムル 漢江の怪物』が多く再生された映画1・2位にランクし、『殺人の追憶』(4位)、『母なる証明』(6位)、『ほえる犬は噛まない』(7位)などがすべて10位内に入った。授賞式の前日まで順位圏内に『殺人の追憶』しかランクされなかったことを考えると、大きな変化だ。ウォッチャの関係者は「ポン監督の前作は一日の再生回数が4~9.9倍まで増えたが、ほとんど知られていない『三人三色』(2004)は一日の再生回数が467倍も増加した」と伝えた。

 国内のパラサイト再ブームは26日に予定されたモノクロ版『パラサイト』の封切りとあいまって、頂点を迎えるものと見られる。

ユ・ソンヒ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/culture/movie/927863.html韓国語原文入力:2020-02-12 02:33
訳H.J

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