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[インタビュー]「香港選挙は事実上国民投票…デモ隊に対する大衆の支持を確認」

登録:2019-11-26 03:54 修正:2019-11-26 08:00
2014年の香港雨傘革命を率いた主役の一人であり、香港市民運動の理論家であるベニー・タイ香港大学法学部教授が25日(現地時間)、ハンギョレとのインタビューに応じ、香港区議会議員選挙の結果の意味について語っている//ハンギョレ新聞社

 嵐のように吹き荒れた民意が新しい歴史を作り出した。24日に行われた香港の地方選挙(区議会)の結果は6カ月近く続いてきた反送中(逃亡犯条例反対)デモが香港社会の民主主義を一段階レベルアップさせたということを実証した。香港市民運動の理論家である香港大学法学部のベニー・タイ教授は25日、「選挙前は最大値で投票率60%、300議席程度を予測していた。楽観的すぎると言われる私さえ予想できなかった結果」と語った。

 タイ教授は2014年に79日間にわたり香港の都心を占拠した雨傘革命を率いた主役の一人だ。当時デモを主導した疑いで4月に懲役16カ月を言い渡されて服役し、8月に保釈された。彼はハンギョレに「ほんの数年前の雨傘革命前までは、香港社会は半分の民主主義を謳歌していた。しかし、その後は半分の権威主義体制に変わり、反送中デモ局面では警察が社会を統制する総体的な権威主義体制になりつつある」と診断した。

 タイ教授は2017年初めから今回の選挙に備える、いわゆる「プロジェクト・ストーム」を唱えてきた。地方選挙の勝利を通じて草の根民主主義の基盤を強固にし、2020年の立法会選挙と2022年の行政長官選挙の準備の出発点とすべきだという主張だ。そのために地方選挙に最大限多くの民主派候補を「暴風」のように出馬させなければならないというのが骨子だ。

 暴風は民意が作り出した。「反送中デモ」を通じて452のすべての選挙区で親中派候補との対決が実現した。タイ教授は「今回の選挙は事実上国民投票だった。政治的要求をはっきり掲げた民主派陣営に票が集中した。デモ隊の要求条件に対する大衆の支持を明確にした」と述べた。また、「このような選挙結果が出たが、キャリー・ラム行政長官はデモ隊の要求に簡単には従わないと考えている。しかし、デモ隊は勝利を味わったため、これを闘争の動力にすることができる。我々は闘い続けることができるということを、政府も中国も知ってほしい」と語った。

 今回の選挙の圧勝により、民主派陣営は2022年に行政長官を選出する選挙人団(1200人)のうち、区議会に割り当てられた117人を確保することになった。最大の政治的成果だ。タイ教授は「これにより、少なくとも中国が行政長官の選出過程を思うがままにすることを難しくすることができる」と指摘した。

 民主派陣営が18の区議会のうち17を掌握したことも重要だ。タイ教授は「区議会は法的には諮問機関に過ぎないが、草の根共同体に民主主義的価値を根付かせるための基盤にすることができる」とし、「香港全域に民主派陣営の声が広がれば、対政府交渉力も強まるだろうし、長期的に香港をさらに変化させる触媒となり得る」と述べた。

香港/チョン・インファン特派員、パク・ユンギョン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/international/international_general/918479.html韓国語原文入力:2019-11-25 19:17
訳D.K

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