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ビーガン代表、訪韓後に訪中…朝米実務接触への強い意志の表れか

登録:2019-08-21 05:52 修正:2019-08-21 07:44
北朝鮮実務交渉を総括するスティーブン・ビーガン米国務省北朝鮮政策特別代表が今月20日、金浦空港を通じて入国している//ハンギョレ新聞社

 スティーブン・ビーガン米国務省北朝鮮政策特別代表が、20~22日の訪韓直後に中国を訪問する。訪韓期間中、北朝鮮側との実務接触が実現しなかった場合、中国で朝米接触がある可能性もある。

 ビーガン代表の中国訪問日程は、20日に新たに知らされた事実だ。当初、国務省が16日(現地時間)に発表したビーガン代表の日程には、日本と韓国訪問だけが含まれていた。板門店(パンムンジョム)など朝鮮半島で朝米実務接触が行われないことに備え、中国日程を追加したのではないかという見通しが示されているのもそのためだ。特にビーガン代表のカウンターパート(相手役)だった孔鉉佑前外交部副部長兼朝鮮半島政策特別代表が5月に駐日中国大使に赴任し、中国には6カ国協議の首席代表が不在の状態だ。

 20日午後6時頃、金浦国際空港を通じて入国したビーガン代表は21日午前10時30分、カウンターパートのイ・ドフン外交部朝鮮半島平和交渉本部長と協議を行う。午後4時にはキム・ヨンチョル統一部長官と面会し、22日午前にはキム・ヒョンジョン大統領府国家安保室2次長と面会する計画であることが分かった。これに先立ち、ビーガン代表は19~20日に日本を訪問し、カウンターパートの金杉憲治外務省アジア大洋州局長に会った。

 韓米は近く再開されるものとみられる朝米実務交渉の議題、つまり非核化最終目標(endstate)に合意した後、核物質と核兵器の生産を停止すること(凍結)を第一段階にした非核化ロードマップを描くという前提の下、米国が北朝鮮にどのような相応の措置を講じられるかについて主に話し合うものとみられる。具体的には、北朝鮮がすでに廃棄したと明らかにした豊渓里(プンゲリ)の核実験場や東倉里(トンチャン二)ミサイルエンジン実験場に査察団を派遣し、寧辺(ヨンビョン)の核施設を廃棄する場合、米国にできる相応の措置について協議することもあり得る。予想可能な補償措置としては、開城(ケソン)工業団地と金剛山(クムガンサン)観光の再開などをはじめ、国連制裁の一部緩和などが取り上げられている。

 板門店などで朝米実務交渉団が“電撃会談”を開く可能性もまだ残っている。ドナルド・トランプ米大統領は10日、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長の親書の内容を公開し、「(金委員長が)韓米合同軍事演習が終わったらすぐに会って交渉を開始したいと、非常に親切に言ってくれた」と明らかにしている。外交部はビーガン代表の訪韓をきっかけにした朝米接触について「決まった日程はない」とし、可能性は低いと見ているが、政府高官は「近く朝米実務接触が行われるだろう」と述べた。

ノ・ジウォン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/politics/diplomacy/906486.html韓国語原文入力:2019-08-20 21:34
訳H.J

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