世界1・2位のスマートフォンメーカーのサムスン電子と中国の華為(ファーウェイ)が、4日間隔で“フォルダブル・フォン”を公開した。両社の製品は、折りたたむ方式、デザイン、画面の大きさ、価格が大きく異なり、どちらが新しいフォルダブル・フォン市場の主導権を握るかに関心が集まっている。韓国および中国のメディアが自国の製品に好意的評価をしている反面、欧州や米国のメディアは互角との評価を出している。ただし、ある業界関係者は「華為がサムスン電子と技術力の面で比較されていること自体が、華為の相当な成果」と話した。
■製品完成度はサムスン優位
製品自体の完成度は、サムスン電子が先んじているという評価だ。サムスンの「ギャラクシーフォルド」は、20日発売の時「予想以上の出来」という評価を受けた。試作品を出してから6年余りで出てきた製品であるだけに、画面を折りたたむ過程が安定的で、広げた時も無駄がなくなめらかだ。折りたたんだ時もきちんと整頓された感じだ。ある業界関係者は「サムスン電子は1990年代からフォルダブルフォンを作った。当時の経験が込められている」と話した。
一方、華為の「MateX」は、完成度の面では押されるという意見が少なくない。24日の公開行事の時、画面の折りたたむ部分に多少しわがよって見えた。リチャード・ユー最高経営者(CEO)が折りたたんで広げる過程でとまどう場面も目撃された。外側に“曲げる”アウトフォールディング方式が、内側に“たたむ”インフォールディングより技術難度が低いという分析もある。
発売時期も、サムスン電子は「米国4月26日」を明示したが、華為は「今年中旬」とのみ言及した。両社共に直接触ってみられる製品を出していないため、正確な完成度を判断するにはまだ早い。
■製品コンセプトは華為優位
製品コンセプトでは概して評価が交錯しているが、華為の製品が直観的により優れているという評価も少なくない。ギャラクシーフォルドは、画面を内側に折りたたむ。そのため外側に追加画面を付けざるを得ず、ギャラクシーフォルドに4.6インチと7.3インチの二つのディスプレイが付けられたのはそのためだ。特に、ギャラクシーフォルドの外側の画面は小さく細長く、使用性に疑問が提起される。
一方、華為は画面を外側に折りたたむので、既存の画面が消えない。広げれば8インチ、折りたためば前後それぞれ6.6インチ、6.4インチの画面を確保している。画面の大きさの基準が対角線であることを考えれば、その差は小さくない。
米国の情報技術(IT)専門サイト「The Verge」は、「ギャラクシーフォルドが発表されて1週間も経たずに、さらに大きく薄いスクリーンを持つライバル、華為に出会った」と書いた。
■価格・重さ・厚さで勝負が決まる
価格と重さ・厚さなどで勝負が決まるという意見が多い。華為のMateXは2299ユーロ(約28万9千円)で、ギャラクシーフォルド(1980ドル・約21万9千円)よりも約7万円高い。約22万円も価格競争力が高いとは言えない。英紙ガーディアンは「アナリストたちは華為がサムスン電子と競争することを肯定的に見ているが、最新のスマートフォンより3倍以上高い価格は懐疑的だ」と報道した。華為はMateXを折りたたんだとき厚さは11ミリと明らかにした。最近のスマートフォンの6~7ミリよりは厚いが、二つを合わせた製品にしては薄い方だ。華為は「他のフォルダブルフォン」の厚さを17ミリとしているが、ギャラクシーフォルドの厚さと推定される。重さは、華為製品が295グラムで、ギャラクシーフォルドはまだ公開していない。