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「日本、北朝鮮と先月ベトナムで秘密会談」

登録:2018-08-29 22:44 修正:2018-08-30 07:39
ドナルド・トランプ米大統領(右)と安倍晋三首相が6月7日、ホワイトハウスのローズガーデンで共同記者会見を準備している=ワシントン//ハンギョレ新聞社

 日本が6・12シンガポール朝米首脳会談後の7月に、ベトナムで北朝鮮と極秘裏に接触したと見られる。

 ワシントンポストは28日、匿名の消息筋を引用して、日本の北村滋内閣情報官と北朝鮮のキム・ソンヘ統一戦線部統一戦線策略室長が先月ベトナムで秘密会談を持ったと報道した。日本がこの会談について米国に事前通報しなかったため、米当局者が日本に不快感を表わしたと新聞は伝えた。

 この会談で具体的にどんな対話が交わされたのかは知らされなかったが、日本人拉致被害者問題が扱われたと推定される。菅義偉官房長官は29日、定例記者会見でこれに対する質問が出てくると「報道された内容の一つ一つに対して話すことは慎みたい。どうなろうが拉致・核・ミサイルというすべての案件に対する包括的解決に努めている」として、関連内容を否定しなかった。会談参席者として報道された北村内閣情報官は、日本政府の情報機関である内閣情報調査室の首長だ。

 ところが、この会談は大きな成果を上げられなかったと見られる。北朝鮮官営の労働新聞は22日「日本は過去の清算なしには、一寸も未来に進めないということをはっきり知らなければならない」と伝えるなど、最近「日本たたき」を継続している。北朝鮮が28日に日本人観光客の杉本倫孝氏を約半月ぶりに釈放したことに対しても、朝日関係改善の余地を残したという解釈と、北朝鮮が日本との交渉には特に興味がないということを示しているという分析が交錯している。

 朝日は、2014年のストックホルム合意を通じて拉致問題を再調査することにしたが、北朝鮮は「生存拉致者はいない」という既存の見解を守ったと伝えられる。日本がこの見解を受け入れず、北朝鮮の4回目の核実験後に対北朝鮮制裁を強化すると、北朝鮮は反発して2016年2月にストックホルム合意を破棄した。

 一方、ワシントンポストは6月、ドナルド・トランプ米大統領が安倍晋三首相との首脳会談の時「真珠湾を忘れない」とし、第2次大戦当時の日本の奇襲攻撃を挙論したと伝えた。トランプ大統領はその後、米国の対日貿易赤字を論じて、日本が米国との二者会談に応じるよう圧迫した。会談後に開かれた共同記者会見で安倍首相は「米国と日本は常に共にいる」として、日米同盟の堅固さを強調した。

 だが菅長官は29日、記者会見でトランプ大統領の真珠湾発言に対して「事実でない」と否定した。安倍首相は、トランプ大統領の前任者であるバラク・オバマ大統領の任期終了直前の2016年12月、歴代日本首相としては初めて真珠湾を訪問した。当時両首脳は、一緒に真珠湾を眺め米日の歴史的和解を宣言している。

東京/チョ・ギウォン特派員 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/international/japan/859753.html韓国語原文入力:2018-08-29 16:33
訳J.S

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