南北は「南北鉄道連結および現代化に向けた共同研究調査団」を構成し、7月24日から京義線に続き、東海線の北側区間に対する現地での共同調査を行なうことにした。京義線は開城(ケソン)~新義州(シンウィジュ)、東海線は金剛山(クムガンサン)~豆満江(トゥマンガン)区間に対する現地での共同調査を、「東海線・京義線鉄道の現代化に向けた先行事業」として「早いうちに進める」ことにした。京義線の北側区間は2007年12月に現地調査を行ったことがあるが、東海線の北側区間の現地調査は今回が初めてだ。
南北はさらに、「7月中旬に京義線鉄道連結区間(文山~開城)、続いて東海線の連結区間(制震~金剛山)に対する共同点検を実施し、その結果をもとに、駅舎の周辺工事や信号・通信の開設など必要な後続措置を推進」することにした。
南北は26日、板門店の南側の平和の家で「鉄道協力分科会議」を開き、「歴史的な板門店宣言に基づき進められている東海線・京義線鉄道協力問題が、民族経済の均衡的発展と共同繁栄を果たすのに重要な意義を持つという立場を確認し、今後この事業を同時に推進していくことにした」とし、このような内容を盛り込んだ共同報道文を採択した。
南北は「東海線・京義線鉄道連結と現代化を高いレベルで進めることにし、これに向けて鉄道の現代化のための設計や工事方法など、実務的な対策を具体的に立てていくと共に、その結果によって着工式は早期に開催することにした」と明らかにした。
北側は当初10年近く運行が中止され、放置されてきた鉄道施設の補修作業を優先的に進める必要があるという意見を明らかにしたという。しかし、昼食も取らず続けられた「2+2代表接触」などを通じて、国連など国際社会の対北朝鮮制裁の状況を考慮した「スピード調節」が避けられないことで認識を共にし、まず「東海線・京義線鉄道の北側区間の共同調査」から行うことで合意したという。
南側首席代表のキム・ジョンニョル国土交通部2次官は共同報道文の採択後、板門店での記者会見を通じて、東海線・京義線鉄道の北側区間の現地調査に南側の人材や装備が投入されても「実質的に(国連などの)制裁に違反する部分はないと思う」と明らかにした。これと関連し、北側団長(首席代表)のキム・ユンヒョク鉄道省副相は終結会議を締めくくる発言を通じて「東・西海線鉄道連結と現代化を高いレベルで同時並行するという原則で推進していくことで合意したが、その履行の日程表を確定して実践的な進めることについては見解の一致をみなかった」とし、「施設の補修」と関連して、具体的日程の合意に至らなかったことを明らかにした。
これに先立ち、南北は10・4首脳会談直後の2007年12月11日から京義線鉄道文山(ムンサン)~鳳洞(ボンドン)区間を往来する南北貨物鉄道定期運行を開始し、韓国戦争の渦中だった1951年に途絶えた民族の血脈を56年ぶりに再び繋いだ。しかし、2008年、李明博(イ・ミョンバク)政権初年度の急速な南北関係の悪化の影響を受け、同年11月28日に南北列車の運行が中止されて以来、10年近く再開していない。
同日の会議は、文在寅(ムン・ジェイン)大統領と北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長が4・27板門店宣言で「10・4南北首脳宣言で合意された事業を積極的に推進して行き、1次的に東海線と京義線鉄道と道路を連結して現代化して活用するための実践的対策を取っていくことにした」と合意し、6・1南北高官級会談で鉄道協力分科会議を「6月末まで」開くことに共感したことによるものだ。南北鉄道協力関連会議は2008年1月29~30日、開城工団南北経済協力協議事務所で「南北鉄道協力分科委員会第1回会議」を開き、開城~新義州鉄道の共同利用のための改善補修問題を協議して以来、10年ぶりだ。
北側団長のキム・ユンヒョク鉄道省副相は午前10時に始まった全体会議頭の冒頭発言で「経済事業で鉄道は先行官であり、牽引車」だとしたうえで、「二筋の軌道には曲線があるかもしれないが、民族の動脈を一つにつないでいく双方の心と意志には曲線がないと思う」と強調した。南側首席代表のキム・ジョンニョル国土部2次官は「今日こんなに恵みの雨が十分に降って川の水も増えてだから、多分私たち、南北間の良いことがありそうだ」と答えた。
会議の代表団には首席代表(団長)のほかに南側からイ・ジュテ統一部交流協力局長とソン・ミョンス国土部鉄道局長が、北側からキム・チャンシク鉄道省対外事業局副局長とキェ・ボンイル民族経済協力委員会副局長が出席した。