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非核化対話の「入り口」探し…文大統領、北朝鮮に「新しい方法」提示したのか

登録:2018-02-28 07:37 修正:2018-02-28 11:54
金英哲労働党中央委員会副委員長兼統一戦線部長が今月27日午後、京畿道坡州市の南北出入事務所に入るため車から降りている=写真共同取材団//ハンギョレ新聞社

 金英哲(キム・ヨンチョル)労働党中央委員会副委員長が27日、北朝鮮に持ち帰った文在寅(ムン・ジェイン)大統領の「非核化方法論」に関心が集まっている。

 大統領府は、文大統領が金副委員長に提示した非核化の方法論の内容について口を閉ざしている。大統領府関係者は記者団と会い、「我々は(米朝対話を)仲介する立場なので、両方の立場をある程度分かっているが、最も重要なのは北側の対話パートナーと信頼を築くこと」だとし、「具体的な方法を言及したレベルではなく、『このようにすれば(朝米間の)雰囲気が少し柔らかくなるのではないかと』という程度の話が交わされたようだ」と話した。前日、大統領府は「文大統領は(25日の会合で)金副委員長一行に、単に原論的に北朝鮮が非核化をしなければならないということだけでなく、どのような方法を選ぶべきなのかという方法論まで言及した」と伝えている。また、「非核化は長い過程であり、終着点は不可逆的廃棄だが、その入り口はさまざまな方法がありうる」とも話した。

 文大統領は大統領選挙候補時代、北朝鮮の核廃棄の方法論として「凍結-廃棄」の2段階論を提示した。北朝鮮の非核化に向けた交渉の「入り口」に凍結を置き、交渉の最終段階である「出口」に非核化を想定する方式だ。このような方式は、かつて北朝鮮核問題解決のための6カ国協議でも活用された。だが、大統領府周辺では文大統領が大統領選候補時代から言及してきた従来の2段階核廃棄論を金副委員長にそのまま繰り返すよりは、「非核化対話」に向かう「入り口」を探す方法を言及したものと見られている。核やミサイルと関連して、米国も関心を持てるような最小限の変化を北側が提示しなければならないとし、その方法を提示したという解釈だ。チョン・セヒョン元統一部長官はインタビューで「文大統領が核・ミサイル実験の中止ではなく猶予を提示しながら、韓米合同軍事演習も延期でなく縮小の策を出す可能性もある」と述べた。

 一部では、交渉の「入り口」と「出口」に置いた相応措置の前後を変えて提案したこともありうるという見通しも示されている。北朝鮮の核・ミサイル能力が高度化した以上、当初非核化の段階への相応措置だった平和体制をめぐる協議を、交渉の初期段階から始めるのもひとつの方法だということだ。これは非核化交渉の「入り口」を大きくし、「出口」まで行く動力を用意することができるという意味だ。

ソン・ヨンチョル、チョン・インファン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/bluehouse/833991.html韓国語原文入力:2018-02-27 22:38
訳M.C

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