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「国情院特活費わいろ」で追加起訴された朴前大統領、ユ・ヨンハ弁護士を選任

登録:2018-01-08 08:52 修正:2018-01-08 09:46
朴槿恵前大統領が3月22日、検察の取り調べを終えてユ・ヨンハ弁護士とともに帰っている=写真・共同取材団//ハンギョレ新聞社

 朴槿恵(パク・クネ)前大統領が「国家情報院特殊活動費賄賂」容疑で追加起訴された4日、ユ・ヨンハ弁護士を選任した。ユ弁護士は検察の捜査から弾劾審判、「サムスン賄賂」と「国政壟断」裁判まで、朴前大統領の全ての事件を弁護した唯一の弁護士だ。

 法務部はユ弁護士が4日、朴前大統領と接見し、拘置所に朴前大統領の拇印が押された選任届を提出したと6日明らかにした。拘置所には弁護人の接見のために選任届を提出し、実際に裁判所にユ弁護士が選任届を提出すれば朴前大統領の弁護人になることができる。

 朴前大統領のユ弁護士選任は「国情院賄賂」事件に積極的に対応するという意味と解釈される。ソウル中央地検特殊3部(部長ヤン・ソクチョ)は4日午後、朴前大統領をイ・ジェマン、アン・ボングン、チョン・ホソン元秘書官、ナム・ジェジュン、イ・ビョンギ、イ・ビョンホ元国情院長と共謀して36億5000万ウォン(約3億6500万円)の国情院特殊活動費を賄賂で受け取った疑い(特定犯罪加重処罰などに関する法律の賄賂、国庫など損失)などの容疑で裁判にかけた。特定犯罪加重法は、受け取った賄賂の金額が1億ウォン(約1千万円)を超えると、無期または10年以上の懲役に処することになっており、朴前大統領の他の容疑に劣らず、認められれば刑が重い。ユ弁護士は2007年に朴槿恵当時ハンナラ党大統領選党内選挙候補の法律支援団長を務めた後、代表的な「親朴槿恵」政治家として浮上した。朴前大統領当選後には、国家人権委員会常任委員長を務め、2016年4・13総選挙で「親朴候補」としてソウル松坡(ソンパ)乙に単独推薦された。ただ、総選挙出馬はキム・ムソン当時セヌリ党候補が印章捺印を拒否して挫折した。その後、ユ弁護士は検察と特検捜査、弾劾審判で進退両難に陥った朴前大統領を弁護人として守った。朴前大統領の「433億ウォンサムスン賄賂」の疑いなど、国政壟断関連の裁判の弁護人の一人で、法廷でいつも朴前大統領のそばに座った。

 しかし、昨年10月、朴前大統領が拘束令状追加発行に反発して「裁判ボイコット」を宣言し、他の弁護人たちと共に辞任した。当時、ユ弁護士は「法治主義が崩れたり形骸化され、広場の狂気と覇権的な政治権力の圧力で形式的な法治主義が復活すれば、人権の歴史は後退し、野蛮の時代がよみがえるという恐怖を裁判部は本気で考えてなかったのですか」と裁判部を批判したり、「腸がちぎれる痛みと血を吐く心情を抑えて空虚で殺気がみなぎったこの法廷に被告人を一人でおいて去る」と言って涙を流した。被告人朴前大統領が出席せず、ユ・ヨンハ弁護士など私選弁護人がいない空席は、5人の国選弁護人が埋めている。

キム・ミンギョン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/826577.html韓国語原文入力:2018-01-06 18:01
訳M.C

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