パク・ジョンチョル烈士が水拷問で命を失ったソウル市龍山区(ヨンサング)の旧南営洞(ナミョンドン)対共(対共産主義)分室を、市民が運営する人権記念館として再生すべきという請願運動が始まった。南営洞対共分室は、最近人気を呼んでいる映画『1987』にも主要な背景として登場する。民主烈士パク・ジョンチョル記念事業会は2日、大統領府の請願ホームページに「現在警察が運営している『旧南営洞対共分室』を、市民社会が運営する『人権記念館』に変えてください」というタイトルで請願を上げた。事業会は請願で「最近、映画『1987』が封切られてパク・ジョンチョル烈士が水拷問で亡くなった南営洞対共分室に対する市民の関心が高まっている」として「対共分室を訪問した訪問客は、パク・ジョンチョル記念事業会がそちらを運営していると思うケースが非常に多い」と述べた。
現在、南営洞対共分室は警察が運営・管理しているが、パク・ジョンチョル記念展示室がある4階と取り調べ室がある5階など一部の空間だけが市民に制限的に公開されている。残りの空間は、警察庁が人権委員会教育場、内部セクハラ申告センターなどに活用している。
事業会は請願で、「南営洞対共分室は『人権警察として再び生まれ変わった警察像を誇示する空間』として制限されるには、その歴史的意味があまりに大きい」として「人権記念館として全面開放され、育ちゆく青少年が民主主義と人権の大切さを学ぶ展示・教育空間として新たに再生されなければならない」と請願の理由を明らかにした。事業会はさらに、対共分室の展示空間を拡張して民主化運動関連者とスパイでっち上げ事件を包括的に展示▽市民人権映画祭など多様なプログラムを開き人権のメッカとして利用▽国家暴力のために苦痛を受けている人々のための拷問治癒センターの新設を要求した。
事業会は「民主主義と人権の大切さを学ぶ南営洞対共分室の運営を、警察庁から市民社会に渡す決断を、大統領が下すことを希望する」と明らかにした。2日に始まった請願の締め切りは2月1日までだ。