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国連事務総長「北朝鮮核問題の仲裁に必要なら訪朝できる」

登録:2017-12-16 06:52 修正:2017-12-16 08:08
アントニオ・グテーレス国連事務総長は今月14日、日本記者クラブで開かれた記者会見で、北朝鮮を訪問する意向に対する質問に、「必要ならいつでもどこにでも行く用意がある」と話した/聯合ニュース

 アントニオ・グテーレス国連事務総長が朝鮮半島の非核化と平和的な北朝鮮核問題の解決を強調し、対話の仲裁のために必要なら、北朝鮮を訪問する意向を示唆した。

 グテーレス総長は14日、日本プレスクラブで開かれた記者会見で、「我々は皆、状況が統制不能の状態に突き進むことを望んでいない。誤解とミスによって起きた状況が、致命的な結果をもたらしかねない戦争に吸い込まれていく状況は、誰も望んでいない」と述べた。彼は「普遍的医療保障フォーラム」に出席するため、1泊2日の日程で前日夜、東京に到着した。

 グテーレス総長は約32分間にわたり行われた会見で「北朝鮮核問題の平和的解決」を9回も強調した。彼は「外交には目的があるべきであり、我々の目的は朝鮮半島の非核化を平和的な方法で成し遂げること」だとし、「このために必要なのがまさに対話」だと強調した。今月12日、レックス・ティラーソン米国務長官が言及した「条件なき米朝対話」についての質問にも、「重要なのは対話が意味を持っており、対話を通じて得ようとする狙いがあるべきという点」だとしたうえで、「(対話の)目的は朝鮮半島の非核化であり、非核化は平和的な方法で行われなければならない」と答えた。

 これに先立ち、ジェフリー・フェルトマン国連政務担当事務次長が今月5~9日に訪朝し、リ・スヨン北朝鮮外相など要人たちと面会した。グテーレス総長はフェルトマン事務次長の訪朝の成果を尋ねる質問に対し、「思慮深い外交を進めていると、直接的な結果を予測することが難しい」とし、「状況が緊迫し、早急に意味のある対話を通じて朝鮮半島の非核化を達成するための条件を作り出さなければならないという強力なメッセージを伝えた」と答えた。彼はフェルトマン事務次長を通じて北朝鮮側が訪朝を要請したかどうかを問う質問には、明確な答弁を避けながらも、「北朝鮮はフェルトマン次長を招待しており、様々な状況を調査し、必要と判断したために訪朝した」と答えた。グテーレス事務総長はさらに、「直接訪朝し、金正恩(キム・ジョンウン)労働党委員長に会う意向があるのか」という質問には、「いつでもどこにでも、必要ならば行く用意がある」と話した。ただし、彼は「ただテレビカメラに顔が映ることが目的ではない」とし、「すべての関係国が同意し、最善の方法だと判断された場合は(訪朝)できるだろう」と付け加えた。彼はさらに、「(国連は)いつでも乗り出す用意がある」とし、「しかし、(米朝)両方が私たちの仲裁を受け入れられる場合に仲裁が可能だろう」と強調した。

 これに先立ち、北朝鮮を訪問したフェルトマン事務次長は14日、国連本部で韓国特派員団に、「北朝鮮に二つの形の疎通について話した」とし、軍事当局間対話を含めた南北間チャンネルの再開と平昌(ピョンチャン)冬季五輪への参加などを提案したと明らかにした。彼は「南北対話の重要性と共に、北朝鮮核問題を平和的かつ外交的に解決するための戦略的水準の疎通を北朝鮮に強調した」と説明し、北朝鮮が平昌冬季五輪の参加の提案に対し、「注意深く傾聴し、質問したり、メモを取る場面もあった」と述べた。ただし、実際に参加するかどうかについては「予測できない」と話した。

チョン・イナン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/politics/defense/823757.html韓国語原文入力:2017-12-15 21:30
訳H.J

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