カン・ギョンファ外交部長官と、新任の河野太郎外相が7日、フィリピン・マニラで初めて向かい合った。両長官は2015年に日本軍「慰安婦」被害者問題と関連した韓日政府間合意(以下12・28合意)に対する両国の立場の相違を再確認したまま、会談を終えたという。
同日夕方7時45分頃(現地時間)、第24回ASEAN地域フォーラム(ARF、以下フォーラム)の会議場であるフィリピン・インターナショナル・コンベンションセンターで会った両外相は、河野外相の就任を祝う言葉で、和気あいあいとした雰囲気の中、会談を開始した。4日前に就任した河野外相は、今回のフォーラムが、「デビュー戦」となる新参の外相だ。彼は「慰安婦」の動員過程における強制性と軍の介入を認めた河野談話(1993年)を発表した河野洋平元官房長官の息子だ。
両外相の初会談で最も注目を集めたのは、他でもなく「12・28合意」に対する議論だった。両国は同日もこの問題については平行線を辿ったという。河野外相は「12・28合意の着実な履行」の必要性を改めて強調し、カン長官は「12・28合意が国民感情上受け入れられない現実」を再び取り上げた。両外相はこの問題とは別に関係改善の必要性に共感し、北朝鮮核問題の解決に向けて緊密に協力していくことにした。
これに先立ち、同日昼12時10分頃にはカン長官の主催で、河野外相とレックス・ティラーソン米国務長官がマニラ市内のホテルで会って、昼食を兼ねた韓米日外相会談が開かれた。約40分間にわたり行われた会談で、3カ国外相は先月、北朝鮮が2回にわたり大陸間弾道ミサイル(ICBM)「火星14」型を試験発射したことと関連し、北朝鮮の核・ミサイル能力の高度化の面で重大な進展が見られたという点に認識を共にし、北朝鮮の「追加挑発」の抑制および非核化に向けた3カ国の協力案について協議したと、外交部は明らかにした。外交部はまた、3カ国外相が「北朝鮮の完全かつ検証可能で、不可逆的な非核化を平和的な方法で達成するのが3カ国の確固たる目標であることを再確認し、北朝鮮を非核化に導くための案についても大きな枠組みで意見を交換した」と伝えた。
また、会談では韓米日が持続的に対北朝鮮制裁を強化し、北朝鮮の態度変化を圧迫することに加え、3カ国の緊密な協力と調整のための戦略的疎通を続けていくことで合意した。3カ国外相は北朝鮮の核問題解決のために中国の積極的な役割が必要だということに共感したという。同日の会談は、カン長官と河野外相の就任以来初めて開かれた韓米日外相会談だ。