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韓国の障害者青少年「澄んだ音のハーモニカ演奏団」が初公演

登録:2016-02-01 09:37 修正:2016-02-01 18:46
「澄んだ音のハーモニカ演奏団」の初公演の様子//ハンギョレ新聞社

 「私たちの心強い一番上の兄で口と足で描く画家の(ピョ)ヒョンミン、いつも周囲を明るい笑いで満たす(キム)ギス、澄んだ大きな目ほどに心もきれいな(チェ)ヒョギ、歌が上手で誠実な(パク)チャンホ、大学で特殊教育を専攻する(ジョン)ミンソン、明るくて闊達な(キム)ヨンホ、美男子の(アン)ウィジェ、紅一点でかわいい(キム)カウルと私(パク・ソンチョル)」

 パク・ソンチョルさん(23)が「出会いと縁、そして家族」という主題で詩を朗読した。これに合わせ身体障害1級のカウル(15)とギス(23)は。吸い込む息と吐きだす息を上手に変えながらトレモロハーモニカの震版できれいで暖かい音を出した。「山奥の少年の愛の物語」という曲が終わると、客席で静まりかえって見守っていた観客が雷のような喝采で呼応した。

化粧をするキム・カウルさん//ハンギョレ新聞社

 障害青少年演奏団の「澄んだ音のハーモニカ演奏団」の初めての定期演奏会が1月29日午後7時30分、大邱市中区鳳山洞の鳳山文化会館で開かれた。悪い天気にもかかわらず「辛い世の中の架け橋になり」を主題に合計4つ公演が行われた公演会場は、500席余りが満杯になっても足りなかった。演奏団は馴れている「故郷の春」「千の風になって」「ホコリになり」などの歌謡やクラシック、「レットイットビー」と「辛い世の中の架け橋になり」など約20曲をソロとデュエットで熱演した。

化粧をするキム・カウルさん//ハンギョレ新聞社

 演奏団は身体障害と精神障害の学生のための特殊教育機関の大邱(テグ)ソンボ学校在学生と卒業生10人余りで行われた。2009年に創立された後、国内の少年院や精神科病院などで250回以上公演をし、米国のロサンジェルスとテキサス州で海外公演もした。

 指導教師のノ・ボンナム先生(58)も幼かった頃に小児麻痺に罹り足が不便だ。ノ先生は「体が不自由な子供たちに自信をつけさせ、元気に長く生きられたら良いという考えで始めた」と語り、子供たちにいつも「自負心を持って。あなたたちのおかげで、疎外されている多くの人が明るくなり幸せになれば、この社会がもっと暖かい社会となる」と話しているという。

公演に先立つリハーサル時のピョ・ヒョンミンさん//ハンギョレ新聞社

 初めての公演であまりに緊張したのか、カウルは気絶した。団員はほとんどが学校のそばにあるリハビリ院で一緒に宿泊をする。1級身体障害者で両腕を使えずハーモニカを首にかけて吹くピョ・ヒョンミンさん(25)は、4部で渾身の力を出し「ユー・レイズ・ミー・アップ(You Raise Me Up)」を演奏し、観客席からは一緒に歌う歌声が聞こえた。公演を終えたピョさんは「学校とリハビリ院だけを行き来する単調な生活をしていました。ハーモニカを習って公演をすると、自然に社会と疎通できる機会が用意され良かった」と言い、「また舞台に立てるよう同僚と練習をする」と話した。

大邱/イ・ジョングン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力:2016-01-31 22:51

https://www.hani.co.kr/arti/society/handicapped/728664.html 訳Y.B

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