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36人しか募集しない公企業に2299番目で合格…チェ副首相が人事介入か

登録:2015-09-16 23:44 修正:2015-09-17 08:15
チェ・ギョンファン経済副首相兼企画財政部長官 =イ・ジョンヨン先任記者//ハンギョレ新聞社

 院内代表時代にインターンを経験
 125対1の中小企業振興公団選考で“四転五起”
 書類選考で二度にわたり点数操作、2299番→1200番→176番
 それでも書類合格圏内に入らず通過人員まで増やす
 面接で外部委員の反対で不合格…理事長が覆す
 監査院「採用不当」結論…チェ副首相「圧力行使していない」

 2013年の中小企業振興公団の新入社員採用過程で、当時セヌリ党院内代表だったチェ・ギョンファン副首相兼企画財政部長官が、不当な人事請託をしたという疑惑が提起された。これを徹底的に糾明することを要求する政界の声が高まっている。 監査院の監査報告書によれば、チェ副首相の地方区事務室でインターンとして仕事をしたファン氏の合格のために、公団が何回も書類を操作して面接結果を覆すなど無理な採用を行った過程が詳細に書かれていて疑惑が深まっている。

 中小企業振興公団に対する監査院報告書(2015年7月)によれば、公団は2013年6月7日に下半期新入職員採用計画を確定し、書類選考で170人を選ぶことにした。 深刻な青年失業実態を反映して4500人余りの志願者が集まった。 採用総括部署長(室長)は6月26日、パク・チョルギュ当時公団理事長に「大邱(テグ)・慶北(キョンブク)研修院に派遣職として勤めているファン氏が今回の新規職員採用に志願したが、外部で関心を持っている」と報告した。 パク理事長は「それなら一度よく見ろ」としてファン氏を合格させるよう指示したと監査院報告書は明らかにしている。 ファン氏はチェ副首相が国会議員として活動している当時、慶尚地域の議員事務室でインターンとして4年間(2009年1月~2013年3月)勤めたことがある。 ファン氏は公団大邱・慶北研修院で3カ月ほど派遣職として勤め、新規採用に志願した。 パク元理事長は企画財政部企画調整室長を務めた後、2012年1月18日から今年1月まで公団理事長を務めた。

 まず公団人事チームはファン氏を合格させるために、二度にわたって点数操作を行った。 書類選考の結果、2299番だったファン氏の自己紹介書(8点)と経歴(4点)点数を高く直したが、それでも1200位に留まった。 この程度では合格圏内に入れないと判断した人事チームはファン氏を不合格処理し、結果を報告したが部署長はファン氏の合格を再び指示した。

 この時から一層果敢な書類操作がなされる。 語学0点→3点、自己紹介書8点→10点、経歴4点→5点、学校点数12点→15点など点数を直したが、書類選考合格者の最低水準である170位には入れず176位に終わった。 万策尽きた人事チームは、障害者採用を拡大すると虚偽の理由をつけて書類選考人員を174人に増やした。 結局、ファン氏は通過して、代わりに書類選考8位・50位・63位の受験者3人は脱落した。

 面接選考でもファン氏は自力では合格できなかった。 7月31日、2次役員面接委員会でパク・チョルギュ理事長は「ファン氏は責任感も強く見え、性格も良く、本当に誠実そうだ」と肯定評価をした。 だが、一般企業の代表理事を務めている外部委員が面接委員の質問に正しく返事ができないとし、ファン氏の合格に反対したため、結局不合格として暫定決定された。 これに対し人事チームはファン氏に対する不合格処理を建議したが、パク理事長は合格させることを指示した。 結局、8月2日ファン氏を含む志願者36人が公団新入社員選考で最終合格した。 監査院は「パク理事長が新入職員採用を不当に指示した」という結論を下した。

 公団は採用総括部署長に減給2カ月、実務者4人に警告処分を下した。 監査院監査は7月に出されたが、パク理事長は1月に任期が終わっていたため懲戒を受けなかった。

 国会産業通商資源委員会所属のイ・ウォンウク議員(新政治民主連合)はこの日記者会見を行って「チェ副首相は10月の総合国政監査に証人として出席し、不当な就職請託疑惑を説明しなければならない」と主張した。 同日、国会企画財政委員会の企画財政部国政監査でも、キム・ヒョンミ、キム・クァニョン議員(新政治民主連合)が人事請託疑惑の糾明を要求した。 これに対しチェ副首相は「一切圧力を加えた事実はない。 国会産業委で調査すると言えば、誠実に臨む」と答えた。

世宗/キム・ソヨン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/708995.html 韓国語原文入力:2015-09-16 09:09
訳A.K(2013字)

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