朴槿恵(パク・クネ)大統領が、「北朝鮮が謝罪しなければ、拡声器放送も維持する」とし、北朝鮮に地雷の爆発と西部戦線砲撃の責任を認めることを直接求めた。南北は24日にも日付をまたぎながら、第2回「2 + 2高位級接触」を引き続き行う一方、双方とも軍事力を前進配置と増強に乗り出すなど、軍事的対峙のレベルをより一層高めた。
朴大統領は24日午前、大統領主宰の首席秘書官会議で、「今回の会談の性格は、何よりも現在の事態を引き起こした北朝鮮の地雷挑発をはじめとする挑発行為に対する謝罪と再発防止が最も重要な事案」だと釘を刺した。朴大統領は、「毎回繰り返されてきたこのような挑発と不安な状況を断ち切るためには、確実な謝罪と再発防止が必要だ。そうでなければ、政府はそれに相応する措置を取るとともに、拡声器放送も引き続き維持する」と述べた。しかし、朴大統領は「今回対話が上手く進めば、互いに共存しながら、朝鮮半島の平和のために最善を尽していく」として、協力に向けた扉を開けているというメッセージを北朝鮮に送った。
南北は23日に始まった第2次南北高位級接触を24時間以上も続けながら、交渉を行ったが、いまだに結論を出せずにいる。韓国側は、朴大統領が明確にしたように、非武装地帯(DMZ)地雷の爆発と西部戦線の砲撃事態に対する北朝鮮の明確な謝罪と再発防止対策を求めているが、北朝鮮ではこれを否認しており、意見差を埋められていないことが分かった。逆に北朝鮮は、対北拡声器放送が2004年の南北間の「6・4合意」に違反したもので、当然中断されなければならないという主張しながら対抗していると伝えられた。離散家族の再会と金剛山観光、「5・24措置」、非武装地帯における世界生態平和公園の建設などについても、合意点を見出せず、難航しているものと分析される。政府関係者は「長引いたというのは、双方が話したいことがたくさんあるということだ。接点を探っているが、完全に意見差が埋められていない」と述べた。
会談場の外では交渉で有利な立場を占めるために、南北が武力示威を繰り広げた。この日、キム・ミンソク国防部報道官は「米軍の戦略兵器の展開時点を弾力的に検討している」と明らかにした。戦略兵器とは、莫大な破壊力を持つ空母や原子力潜水艦、核爆撃機などを指す。北朝鮮軍も準戦時状態を宣言した後、特殊部隊と潜水艦、空気浮揚艇など3大浸透戦力を前方に前線配備し、韓国軍を圧迫した。
ソウル大学のチャン・ヨンソク平和研究所主任研究員は、交渉が進行中だったこの日の午後、「南と北の最高指導者が互いに一歩も譲らず、公に相手を圧迫する状況で、会談について楽観的な見通しを示すのは難しくなった」とし「朝鮮半島の軍事的緊張がこれ以上高まってはならないという、最低限の共通認識を確認して、冷却期間を設けるために、次回の会談の日程を決める程度が今の状況では最善策だと思われる」と述べた。
韓国語原文入力:2015-08-24 19:52