雇用労働部は19日付各中央日刊紙1面に映画『国際市場』主人公トクス役の俳優ファン・ジョンミン氏とドラマ『未生』主人公でジャングレ役のイム・シワン氏を前面に出し、「労働市場を改革すれば青年の働き口が生まれます」という広告を出した。
約360の労働、市民社会、青年団体が「非正規労働者を量産する政府の労働市場構造改編案に反対する」と「ジャングレを助ける運動本部」を立ち上げたまさに翌日のことだ。イ・ギクォン雇用部長官とキム・デファン経済社会発展労使政委員会委員長は、青年に対する各種講演や記者懇談会などの席で、「定年延長、賃金体系改編、非正規雇用問題など労働市場の構造改善は、青年に働き口の希望を与えるため既成世代が必ず解決しなければならない責務」と繰り返し述べてきた。
青年失業解決策として労働市場の構造改編を繰り返し強調する政府の動きの裾野には、財界同様、安定した賃金と定年を保証された正社員のため企業が青年層の新規採用を敬遠するという、いわゆる「正社員過保護論」がある。16年ぶりに最高値(11.1%)を記録した青年失業が深刻であることには労働界にも異論がない。だが、青年失業の原因・対策をめぐっては政府・財界と見解の違いが大きい。
チョン・ムンジュ韓国労総政策本部長は20日、「政府と企業が非正規労働者を増やしたために青年たちから良い仕事が消えた」と指摘した上で、「労働時間を減らし働き口を分け合える余力がある公共部門や大企業から常時・持続業務を正社員として雇用しなければならない」と語った。チョン・ジュンヨン青年ユニオン政策局長は「青年失業の原因を提供した企業と政府が率先して解決策を出し、労働界ができることを提案すべきだが、政府は正社員を攻撃する武器として青年失業を悪用している」とし「正社員の仕事の質を低くして非正規雇用を広める労働市場構造改編案は、青年たちに実際に役に立つ内容はない」と批判した。
韓国語原文入力:2015.03.20 21:53