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韓国保守派経済学者、北朝鮮政権を認め開発独裁の支援を主張

登録:2015-03-11 23:47 修正:2015-03-12 06:47
チャ・スンヒ嶺南大学朴正煕セマウル大学院教授

 保守市場経済学者に選ばれるチャ・スンヒ(写真)嶺南大学朴正煕(パク・チョンヒ)セマウル大学院客員教授が「北朝鮮の現政権を認めて朴正煕式『開発独裁』のビジョンを移植し、『大同江(テドンガン)の奇跡』を成し遂げなければならない」という異色の主張を展開した。概ね北朝鮮政権の崩壊を強調してきた国内右派保守勢力の主張とは性格が異なる。

 チャ教授は、民主平和統一諮問会議の主催で12日午後、ソウル韓国言論会館で開かれる「新しい統一韓国のパラダイム:漢江の奇跡から大同江の奇跡に」討論会でこのような内容の主題発表を行う予定だ。チャ教授は、全国経済人連合会(全経連)傘下の韓国経済研究院長出身で、企業に対する国の規制撤廃など、右派自由至上主義的な論理を主張してきた人物だ。

 ハンギョレが11日、事前に入手した発表文「大同江の奇跡に向けて」によると、チャ教授は、「これまで『太陽政策』や『非核・開放·3000』など、北朝鮮の発展を助けるという韓国側の多くの提案は北朝鮮を南北協力に導き出せなかった」とし、これはこれまでの対北政策が「北朝鮮の政治・経済体制転換を誘導する政策が最終的には北朝鮮の支配層の駆逐を意味」したからだと診断した。彼は、「北朝鮮当局は支配勢力を駆逐しかねない『民主主義と市場経済』と大前提にしている反北朝鮮の提案を受け入れることはできなかった」と述べた。

 彼は代わりに「北朝鮮住民と韓国、北朝鮮の支配勢力の両方がウィンウィンできる協力方案」の用意を強調した。具体的には、「過去の韓国、中国のように、非民主的政治体制の下で『政府主導の統制された市場経済体制』を通じた経済発展戦略を北朝鮮がモデルにしなければならない」と提案した。彼はこのような「開発独裁」体制の下で、「北朝鮮の支配層は、打倒対象ではなく、経済改革を率いる主体として長期政権と国民との共同繁栄追求が可能になるだろう」と展望した。

 彼はまた、韓国側は朴正煕政権時代の「漢江(ハンガン)の奇跡」を成し遂げた開発独裁のノウハウを持っているだけに、「北朝鮮に大同江の奇跡プロジェクトとパートナーシップを提案し、協力を約束する必要」があると提案した。チャ教授は、「大同江の奇跡により、北朝鮮は武力挑発や核開発の必要性が緩和され、周辺国との共存戦略に出る可能性が高い」とし、「先核廃棄、後南北協力」ではなく「協力を通じた北核解決」の道を提起した。

 チャ教授が、朴正煕セマウル大学院大学教授の資格で今回の発表を行うのも興味深い。彼は北朝鮮政権主導の開発独裁体制を容認しようと主張しながら、朴正煕政権を成功モデルとして提示した。

ソン・ウォンジェ記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力: 2015.03.11 15:17

https://www.hani.co.kr/arti/politics/politics_general/681757.html?_fr=mt3  訳H.J

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