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中国が国防費10%増額、日本も3年連続で増加...北東アジアで軍拡加速

登録:2015-03-05 03:07 修正:2015-03-05 06:17
中国全国人民代表大会の開幕を翌日に控えた4日、北京人民大会堂で人民解放軍代表が到着している。中国当局は、今回の全人代に国防予算を昨年より約10%増やした予算案を提出すると、全人代報道官が明らかにした。北京/ロイター聯合ニュース

 5年連続で2ケタ増
 米国645兆ウォン...日本45兆ウォン...韓国37兆ウォン

 中国の今年の国防予算が昨年より10%ほど増加し8890億元(155兆3616億ウォン、約16兆9000億円)に達する見込みだ。

 中国の国会に当たる全国人民代表大会(全人代)の傅瑩(フーイン)報道官は、全人代開幕を翌日に控えた4日、北京人民大会堂で記者会見を開いた。彼女は「中国の国防予算が昨年より増えるのか」という外国人記者の質問に「具体的な数字は、明日全人代が開かれたらわかる」としながらも「(国務院が)全人代に提出した予算草案の国防予算増加幅は10%程度」だと述べた。増加幅を10%と仮定すると、中国の今年の国防予算は8890億元となる。 2014年、中国の国防予算は前年比12.2%増の8082億元だった。中国は1989年以来、2010年(7.5%)を除いて毎年10%以上の国防予算を増やしてきた。

 傅報道官は、「中国は『遅れたらやられる』という歴史的教訓を忘れていない。国防近代化は国の近代化の中で重要な部分であり、そのためには一定の予算が必ず確保されなければならない」とし「中国はほとんどの軍事機器の開発を自らの力で推進しなければならず、軍人に一定の生活も保障しなければならない」と述べた。

 軍事専門家は、習近平(シー・ジンピン)中国国家主席の「強軍夢」(強軍の夢)と「海洋強国」のスローガンに基づいて、中国の国防予算が継続的に増加すると予想している。中国人民解放軍の兵力は230万人に達し、国防予算規模は米国に次ぐ世界2位だ。英国国際戦略問題研究所(IISS)は、「2014年、米国は5810億ドル(645兆4000億ウォン)、中国は1294億ドルの国防予算を支出した」と分析した。

 特に、中国の浮上とこれに対抗する日本の牽制で緊張が高まっている北東アジアで、各国の軍事費が毎年かなりの幅で増加している。国際戦略問題研究所は、2012年から昨年まで、アジアで増加した国防費のうち57%を韓中日の3カ国が占めたと分析した。尖閣諸島(中国名釣魚島)紛争と歴史問題などをめぐる3カ国間の緊張や南北の関係悪化の中、北朝鮮の核・ミサイル開発、米国のアジア再均衡戦略に対する中国の対応などが、韓中日の軍備拡大競争をあおる要因になっている。

 日本の国防費は、安倍晋三首相が政権を握ってから最近3年連続で増加し、今年は昨年より2.4%増の4兆8994億円(約44兆9500億ウォン)に達した。日本の国防予算は、2002年4兆9392億円で最高値を記録した後、毎年少しずつ減って2012年には4兆6453億円まで削減された。しかし、2012年12月、安倍政権発足後、3年連続で増加した。

 韓国は今年、昨年より4.9%増の37兆4560億ウォン(約4兆733億円)の国防予算を編成した。韓国国防予算は、2010年の29兆5627億ウォン(対前年比2.0%増)に続き、2011年の31兆4031億ウォン(6.2%増)、2012年の32兆9576億ウォン(5.0%増)、2013年の34兆4970億ウォン(4.7%増 )、2014年の35兆7056億ウォン(3.5%増)に続き、今年は37兆4560億ウォンに増え続けている。

北京、東京/ソン・ヨンチョル、キル・ユンヒョン特派員、パク・ビョンス先任記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力: 2015.03.04 19:45

https://www.hani.co.kr/arti/international/international_general/680778.html  訳H.J

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