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統一部長官「対北朝鮮ビラで住民安全のため措置」

登録:2015-01-09 00:47 修正:2015-01-09 06:10
リュ・キルジェ統一部長官 //ハンギョレ新聞社

 リュ・キルジェ統一部長官は8日、脱北者団体の対北朝鮮ビラ撒き行為に対し「住民安全、内部対立などに影響を及ぼしかねないので、必要に応じて適切な措置を取るというのが政府の立場」だと述べた。

 リュ長官はこの日、国会外交統一委員会に出席して、「対北朝鮮ビラ撒きに関連した政府の(従来の)立場は変わらない。対北朝鮮ビラ撒き行為は南北関係の改善とは大きな関係がない」とした。今回の言及は南北関係の改善のためのものではないが、住民安全のためには対北朝鮮ビラ撒きを抑制できることを示したものと解釈される。政府のこのような折衷案を北朝鮮がどのように受け止めるかによって、南北対話が分岐点を迎える可能性が大きくなった。

 リュ長官の言及直後、統一部当局者は最近、国内の脱北者団体である自由北韓運動連合(代表パクュ・サンハク)が金正恩(キム・ジョンウン)労働党第1書記の暗殺計画を描いた映画『インタビュー』のDVDをビラと一緒に北朝鮮に撒くという計画を明らかにしたことを受け、これを制止する可能性があることをうかがわせた。この当局者は記者らと会って「インタビューのDVDを公開的に(北朝鮮に)飛ばすことになれば北朝鮮も強く反発し、地域住民も(ビラ撒き団体に)抗議するなど、身の安全が危険にさらされる可能性が大きいと考えている」とし、「政府もこれに合わせて住民安全のための措置を取り、結果的にDVDを飛ばせないこともあるだろうと考えている」と述べた。

 北朝鮮は前日の夜、国防委員会のスポークスマン談話を通じて、「本当に北南関係で大転換、大変革をもたらす考えがあるのか、それともビラ撒きのような対決騒動に引き続きこだわるつもりなのか」とし、インタビューのDVDをはじめとする対北朝鮮ビラ撒きに対する政府の立場表明を促した。

 国会外交通商委はこの日、6日法案審査小委を通過した「南北当局の相互誹謗・中傷中断合意履行を促す決議案」を採択し、「対北ビラ撒き行為が南北関係の改善を毀損し住民安全の脅威とならないように、韓国政府が必要な措置を取ることを要求する」ことを明らかにした。

ソン・ウォンジェ記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力:2015/01/08 20:12

https://www.hani.co.kr/arti/politics/defense/672807.html 訳H.J

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