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裁判を目前に遅々として進まぬセウォル号事故捜査(1)

登録:2014-09-10 22:22 修正:2014-09-11 20:53
光州地方裁判所で3か月審理中のセウォル号裁判では言い逃れが目立った。6月10日午後2時、光州東区の光州地裁201号大法廷でセウォル号船員15人が初めて姿を現した。写真共同取材団//ハンギョレ新聞社

セウォル号裁判
イ・ジュンソク船長など審理 10月中に終了

「プレゼント名簿ですか?」

 セウォル号沈没事故を捜査中の光州(クァンジュ)地検海洋警察捜査専門担当チーム(チーム長 ユン・テジン刑事2部長)は今月10日、7月初めに救難業者オンディーヌ本社を押収捜索して確保した“プレゼント名簿”と関連して「名節の贈り物のための儀礼的なものであり、問題にするほどのものはなかった」と明らかにした。このプレゼント名簿には海洋警察幹部の名前が記されていたという。

 検察は海洋警察-韓国海洋救助協会-オンディーヌにつながる癒着疑惑を暴くことに捜査力を集中しているが、スピードは上がっていない。 検察は今月2日、オンディーヌに独占的権限を与えようとした疑いでチェ・サンファン海洋警察庁次長(53・治安正監)を被疑者身分で呼び出し調査した。 海洋警察幹部3人もすでに検察の調査を受けた。 光州地検関係者は「オンディーヌのキム・ユンサン代表(47)を(参考人資格で)数回呼んで調査した」と明らかにした。

 オンディーヌはセウォル号事故後の捜索過程に参加した民間救難業者だ。2012年に改正された水難救助法は、水難救護協力機関と水難救護民間団体が海洋警察と協力できるよう定めている。水難救護協力機関として設立された非営利社団法人「韓国海洋救助協会」の副会長を海洋警察警備安全局長とオンディーヌのキム代表が受け持っている。7月初めに監査院はセウォル号事故と関連して救助業者としてオンディーヌが選ばれる過程で海洋警察が積極的に介入したと発表した経緯がある。

 海洋警察とオンディーヌの癒着疑惑捜査は、水難救助を民間業者に委任したことがセウォル号事故の救助活動にどのような影響を及ぼしたかを明らかにできるという点で極めて重要だ。 大韓弁護士協会セウォル号真相調査団長であるオ・ヨンジュン弁護士は「海洋水産部の状況日誌を見れば、4月16日午後3時の報告書にオンディーヌが引き揚げ業者に選ばれたという報告が上がっている」として、「海洋警察が事故当日に生徒と乗客の救助よりは船体の引き揚げに重点を置いていたのではないかという疑いを持っている。 この点に関して検察の徹底した捜査が必要だ」と指摘した。 これに対して光州地検の関係者は「セウォル号救助過程で海洋警察とオンディーヌなどが癒着していたか否かに関する疑惑を明らかにすることが捜査の核心」と明らかにした。 だが、現時点ではキム代表を被疑者身分で調査できる段階まで捜査が進んではいないものと見られる。

光州/チョン・デハ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/area/654646.html 韓国語原文入力:2014/09/10 20:17
訳J.S(1270字)

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