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韓米軍事演習終了でも北朝鮮が南北高位級接触に応じるか不透明

登録:2014-09-01 10:22 修正:2014-09-02 21:33
朴槿恵(パク・クネ)政府スタート後、初めて南北当局間高位級接触が開かれた12日午前、板門店(パンムンジョム)南側地域の平和の家で両側首席代表であるキム・キュヒョン大統領府国家安保室1次長(右から2人目)とウォン・ドンヨン朝鮮労働党統一戦線部副部長(左から3人目)が全体会議の開会に先立ち握手している。 板門店/統一部提供

 韓米の連合軍事訓練であるウルチ・フリーダムガーディアン(UFG)の演習が28日に一日早めて終了されることにより、北朝鮮側が韓国政府の第2回高位級接触の提案に答えるか関心が集まっている。南北高位級接触は今年下半期の韓半島情勢全体が対話の局面に変わるか見定める試金石になるからだ。

 北側は今月11日の政府の第2回南北高位級接触の提案に沈黙を守ってきた。「軍事訓練中は対話をしない」という立場によるものと解釈されてきた。キム・ヤンゴン労働党対南書記は17日に開城工団で新政治民主連合のパク・チウォン議員らに会って「よりによって軍事訓練をする日に第2回高位級接触を提案しようというのか」と話し、南側が提案した高位級接触の日付(19日)がウルチ・フリーダムガーディアン(8月18~29日)期間と重なることを問題にしたことがあった。

 うやくウルチ・フリーダムガーディアンの演習も終わり“最小限”の障害が取り除かれただけに、北朝鮮が南北対話に乗り出す雰囲気が用意できたのではないかとする分析がでてきている。政府もいずれ北側に第2回高位級接触の提案に応じることを再び求めるなど、積極的に働き掛ける方針であると伝わる。

 しかし、仁川アジアンゲームの北側応援団の参加が見送られ、南北の感情が傷ついた状態であるため、北朝鮮の反応が遅れるのではないかとの予想もされている。北側は28日、「南側が応援団に関して憂慮を持ち出す状況では送らないことにした」と明らかにした。以降、南北は「組み合わせ抽選行事があった22日前後にすでに応援団を派遣しないと正式通知したのだが、南側がこれを隠した」(北側主張)、「北側の立場表明は非公式の口頭による言及にすぎない」(南側主張)という論戦まで巻き起こった。

 さらに北側の最近の態度をみると、局面転換にそれほど積極的でない雰囲気も読み取れる。北側はウルチ・フリーダムガーディアン演習終了翌日の29日、祖国平和統一委員会声明を通し、「なにもなかったように対話がされるかのように騒ぎ立てることこそ恥知らずの極致だ」と南側を非難した。南側が「5・24措置」の解除と金剛山観光再開に「不可」の原則を固守している状況で、北側が実益のない南北対話など局面転換に大きな期待をしていないと解釈されるメッセージだ。

 キム・グンシク慶南大学教授は「最近の北経済がそれなりに回復してきた状況で、あえて自尊心を傷つけてまで南北対話にこだわる必要はないという態度に思える。また、南側が『高位級接触ですべての議題を論議できる』と言っておきながら、すぐに『5・24措置維持に変化はない』と言うのを見て、南側の真意を疑っているようだ」と分析した。ただ、北側は南側の高位級接触の提案を公式に拒否しておらず、実現可能性はまだ残されている。

 一方、大統領府青瓦台がキム・グァンジン国家安保室長の米国訪問が推進されていると明らかにして注目されている。ミン・ギョンウク青瓦台代弁人は「(キム室長の訪米は)韓米間で協議中の事案」であり「まだ確定されてはいない」と語った。キム室長は早ければ秋夕(9月18日)前後になる訪米期間中、北朝鮮核問題、戦時作戦権転換時期再延期問題などを含めた韓半島情勢全般について、ホワイトハウスのスーザン・ライス国家安保補佐官など米国側外交安保ラインの中心にいる高官と意見を交わす予定であると伝えられた。

パク・ビョンス、ソク・ジンファン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力:2014.08.31 20:52

https://www.hani.co.kr/arti/politics/defense/653608.html

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