韓国政府が11日、北朝鮮に第2回南北高位級接触を電撃的に提案した。
政府当局者はこの日午後、「今日午前9時10分頃、キム・キュヒョン首席代表名義の通知文を北朝鮮側に送り、第2回南北高位級接触の開催を提案した」と明らかにした。 政府は準備期間を考慮して、今月19日を会談日として提示し、場所は板門店(パンムンジョム)北側地域の統一閣を提案したと明らかにした。 今年2月12~14日に二度にわたって開かれた第1回南北高位級接触の後続措置だ。
政府はまた「秋夕(中秋節、今年は9月8日)を契機とした南北離散家族対面問題をはじめ双方の関心事を議論することを希望するという立場を北側に伝えた」と明らかにした。 離散家族対面問題は、南側が関心を強く抱いている事案であり、朴槿恵(パク・クネ)大統領の大統領選挙公約でもある。 統一部関係者は「議論の主題には制限をつけない立場」であるとし、「5・24措置解除や金剛山(クムガンサン)観光再開などはもちろん、最近の実務接触過程で議論が中断された仁川(インチョン)アジア競技大会応援団問題なども議論できる」と話した。
政府の今回の第2回高位級接触提案は電撃的に行われた。この間、韓国政府が南北関係改善と関連して見せてきた消極的な態度を考えれば意外とする反応が多い。 匿名を要請したある対北朝鮮専門家は「年初に朴槿恵大統領が‘統一大当たり’を言及した後、南北関係で進展したものが一つもなかった。 南北関係を通じて国内政治で局面転換の主導権を握る意図があると思える」と解説した。 光復節(8月15日)頃に訪韓するフランシスコ教皇に世論の関心が集中することを考慮して、朴大統領の光復節祝辞に盛り込む内容をあらかじめ公開したという分析も出ている。
しかし、今回の提案で南北関係の梗塞は解けるだろうが、全面的関係改善の転換点になる可能性は現時点では低そうだ。 韓国政府が南北間の核心懸案である‘5・24措置’などに対して「北朝鮮が先ず措置をとるべき」という既存の態度を維持しているためだ。 韓国政府もこのような展望をあえて否認しない。 韓国政府の高位当局者は「今回の高位級接触は互いに関心を持つ話をしながら意中を探る契機になるだろう」と話した。
北側はこの日、南側提案に対する受け入れ諾否を明らかにしなかった。 政府関係者は「北朝鮮がすぐに答えるのは難しいだろう。何日かかかるものと見られる」と話した。 しかし、提案日の19日が北側が強く反対する韓米軍事演習「乙支(ウルチ)フリーダム・ガーディアン」(UFG、8月18~28日)が始まる直後であり、北側が対話提案を受け入れることは難しいという展望もある。 北側が開催日を修正提案することもありうる。
一方、政府はこの日「世界食糧計画(WFP)と世界保健機構(WHO)の北朝鮮母子保健支援事業に南北協力基金を支援する方針」と明らかにした。 朴大統領が3月末に明らかにしたドレスデン構想の一環だ。 支援金額は世界食糧計画700万ドル、世界保健機構630万ドル、計1330万ドルだという。
チェ・ヒョンジュン記者 haojune@hani.co.kr