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日本の右翼団体が韓日平和行進に車で突進

登録:2014-08-10 21:01 修正:2014-08-11 13:23
9日午後、韓-日の市民500人余りが東京千代田区の白山通りを‘平和の灯を!ヤスクニの闇へ’等のスローガンを叫びながら行進すると、日本右翼が激烈に反発して悪口を浴びせている。 韓-日市民キャンドル行動は今年で9回目をむかえた。 東京/キル・ユンヒョン特派員

 「止まれ、危ない!」

9日午後7時、東京千代田区白山通り。右翼が運転する白い乗用車が突然行列に向かって突進すると、警察官数十人があわてて車の前に立ちはだかった。 かろうじて衝突を避けた乗用車は「車をどかせ」という警察の要求に全く応じようとしなかった。‘尊皇’ ‘忠君愛国’ ‘我々は大和民族の子孫’などの文字が書かれた服を着た右翼らが相次いで行列に荒々しく飛びかかってきた。 内田雅敏弁護士と「強制連行・企業責任追及裁判全国ネットワーク」の矢野秀樹事務局長はこれに屈せず、韓日市民約500人の行列を率いて「戦争反対」「ヤスクニ反対」などのスローガンを叫んだ。 イ・ヨンチェ恵泉女子大教授は「今の日本の政治状況を反映するかのように、右翼が例年の二倍は来たようだ」と話した。

 侵略の神社である靖国神社に反対するため、2006年8月に始まった韓日市民のキャンドル行動「平和の灯を!ヤスクニの闇へ」が今年で9年目をむかえた。 この集いを通じて集まった韓日の市民たちは、2008年と昨年の二度にわたり韓国人遺族たちの靖国合祀撤回訴訟を進め、今年4月には安倍晋三日本総理による昨年12月の靖国参拝に対する違憲訴訟を提起した。

 今年の行事を準備する覚悟は以前とは違っていた。 安倍総理が日本現職総理の肩書で7年ぶりに靖国に参拝したのに続き、集団的自衛権行使のための憲法解釈変更等を通じて日本を再び‘戦争できる国’にする作業を着々と進めているためだ。

 日本の内田弁護士や韓国のイ・ソクテ弁護士など、キャンドル行動の共同代表団は、この日発表した宣言文で「日本が集団的自衛権を行使することになれば、自衛隊が海外に派兵され戦死する事態となり、その場合靖国神社の英霊たちと同じように扱われかねない」と指摘した。

 安倍総理の神社参拝行為は、「死んで靖国で会おう」と言って若者たちを戦場に追い立てた旧日本軍部の姿と根本的に同じ行動だという主張であるわけだ。 実際、『産経新聞』などは、昨年安倍総理の参拝直後に「総理が神社を参拝することは(戦場に出て行く)自衛隊にとって非常に強い心の支えになる」と報道したことがある。

この日の行進に先立って行われたシンポジウムで専門家たちが強調したのもその点だった。山田昭次立教大学名誉教授は「安倍首相は7月に集団的自衛権を閣議決定した。市民たちは日本の指導者が“軍備の根”となる愛国心の高揚に向けて努力してきた60年余りの戦後史を明確に認識して、現在の危機を克服しなければならない」と指摘した。内田弁護士も「靖国神社は日本の戦争が侵略戦争ではなく植民地解放のための聖戦だったという、世界で通用し得ない特異な歴史観を持っている。これは戦争と植民地支配を反省した1995年の村山談話など周辺国との国際的合意に反するものだ」と述べた。アメリカの曖昧な態度に対する批判もあった。沖縄の平和運動家ダグラス・ロミスは「米国は日本を再武装させ、これを米国の世界戦略に活用しようとするが、日本の保守派にとって再軍備は“ヤスクニズムの復活”という意味を持つ。米国はこの二つの間のバランスを維持し難いだろう」と皮肉った。

東京/キル・ユンヒョン特派員

https://www.hani.co.kr/arti/international/japan/650530.html 韓国語原文入力:2014/08/10 19:52
訳J.S(1220字)

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