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[社説]‘セウォル号’と似ている‘銃器乱射への対応’

登録:2014-06-27 22:24 修正:2014-06-28 06:52

 国防部が東部戦線一般前哨(GOP)銃器乱射事件の後、セウォル号事件時の政府の姿をそっくり繰り返している。この事件を巡って‘第2のセウォル号事件’という話が出ているところであり、遺族や国民の不信がこれ以上深くならないようにすべきだ。

 キム・クァンジン国防部長官は事件から六日たった27日、国民向けの謝罪声明を発表した。朴槿恵大統領がセウォル号事件から1ヶ月余り後に国民向けの謝罪をしたことを連想させる。その上、キム長官の声明はペク・スンジュ次官が代読した。国防部長官の謝罪は軍の統帥権者である大統領に代わる間接謝罪である点を考慮すると、‘二重の間接謝罪’になるわけだ。 謝罪声明を出した理由も、心から過ちを認めるというよりは、キム長官の前日の国会発言などに対する遺族の反発をなだめるためのものだった。セウォル号事件で見られた無責任な‘その場しのぎの対応’の焼き直しだ。

 キム長官がイジメを今回の事件の主な原因ではないかと見ているような発言をしたのは性急だった。被害者に責任を転嫁するように仕向けているのではと遺族が疑うのは当然だ。犯行を犯したイム兵長のメモを非公開にしたことに関しても国防部は遺族の怒りを買った。国防部の発表とは異なり、遺族はメモの公開に反対したことはないという。事件当時の応急措置などがお粗末で犠牲が広がったという一部の遺族の問題提起に対しても、国防部は消極的な態度を見せた後で、調べてみると話した。23日にイム兵長を逮捕した後にこっそりと連れ出した国防部の対応も堂々としたものではない。

 多くの専門家は、今回の事件が軍内部の構造的問題と不条理を示していると見ている。国防部の対応方法が国民の信頼を得られる程に責任をもって徹底対処できないならば、問題の根源は温存されたまま軍と国民の間の乖離は広がらざるを得ない。それなのに、これまでの国防部の態度は通常の突発事故に対するように事なかれ的だ。

 セウォル号事件が国民の心に大きな傷を与えたのは、事故が起きたことだけでなく、政府の誤った対応のためだった。同じ誤りを繰り返すことがあってはならない。

https://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/644480.html 韓国語原文入力:2014/06/27 18:23
訳T.W(1003字)

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