「全てを話そうとすれば一週間夜通ししても足りないが…」
コ候補の「工作政治」主張には「論点を曇らせようとする意図」
「おかしな泥水のためにセウォル号惨事が後まわしになるか心配」
コ・スンドク ソウル市教育長候補の元夫人であり画家であるパク・ユア(53)氏が「作品で話す」として、コ候補が提起した‘工作政治説’等には対応しないと明らかにした。 これに先立ちコ候補は、娘のキャンディ・コ(韓国名 コ・フィギョン・27)氏の文が「故パク・テジュン浦項(ポハン)製鉄名誉会長の息子とムン・ヨンニン候補の野合に起因したものではないか」と疑惑を提起した経緯がある。
キャンディ・コ氏の母親であるパク氏は1日夜、フェイスブック メッセンジャーで<ハンギョレ>に「離婚合意事項に子供たちの養育権をアメリカと韓国に分けて持つことにした。 離婚に関して一切言論インタビューをしないことにしてあり、その約束を守る」として正式インタビューはしないと知らせてきた。
パク氏のこうした話は、離婚当時の状況を言論に公開して前妻を攻撃したコ候補の行動を‘約束破棄’だと婉曲に批判したものと読まれる。 コ候補は1日、ソウル乙支路(ウルチロ)にある選挙事務所で記者会見を行い、「元夫人は二番目の子供が小学校に入学したのにハングルをまともに教えなかったし、韓国の教育システムでは子供たちを育てられないと言って、ずっとアメリカに一緒に行って住むことを勧めた」と暴露した。
パク氏はコ候補の発言に対して「照会数を伸ばすためのキーワード総合プレゼント セットのような内容にいちいち対応すれば、論点を曇らせようとする意図に巻き込まれることになるのでしない」と一蹴した。 画家であり行為芸術家である彼女は「言葉で気が晴れるまで全てを明らかにしようと思えば一週間夜を明かしても足りないが、胸に抱いた思いは作品で話す」として、今回の事件に対する考えを作品に込めると話した。 パク氏は「おかしな泥水のためにセウォル号惨事が後回しにされるかと思うとしんぱいでたまらない」とし、今回の論議でセウォル号惨事と関連した韓国社会の関心が減ることを心配した。
コ候補に対して「子供たちを捨てた人だ。 教育長になる資格がない」と公開批判した娘のキャンディ・コ氏も1日夜<ハンギョレ>に「公的発言を中断する」と知らせてきた。
離婚の事情が推測される‘政界進出反対’を込めた
15年前の個人史インタビューも一歩遅れて話題に
一方、パク氏はコ候補と別居中だった1999年8月<女性東亜>とのインタビューで‘離婚事情’と察せられる個人史を話したことがある。 当時パク氏はコ候補の政界進出に強硬に反対した理由と政治的力量に対する評価、誰の娘でも妻でもない‘パク・ユア’として生きたい切なる希望を打ち明けた。
パク氏はこの記事で「1997年仁川(インチョン)補欠選挙の時(コ候補が)国民会議から出馬しようとしたことがあった。 初めから絶対にダメだと止めたし、仁川補欠選挙の時も話が出てくるやいなや断ち切った。 政治をしたい理由を言えといった」と話した。 「政治よりはるかに良いことを成功的にとてもよくやっていて、弁護士としての評判も良いのに、そんな良い職業をなぜ変えようとするのか。 私が見るに、子供たちのパパは弁護士が適性に合っている」という見解も付け加えた。
だが、コ候補は「人生を切り替えてみる」と言って、政界入門の意を曲げなかったと描写される。 パク氏は「その当時には‘すでに私の力では収拾できないだろう’と考えた。 事実、できるなら収拾したかったけれど…」として物足りなさを表わしもした。
パク氏の父親であるパク・テジュン前ポスコ名誉会長が‘話をよく聞く娘に、夫を放棄するよう圧力を加えたのではないか’という質問には積極的に反論した。 彼女は「違う。うちの父は基本的なこと、時間を守ったり約束を守ったり、そのような部分には厳しいが、その枠組みさえ外さなければ大きくなった娘の意志にまかせる主義だ」と強調した。 また「父は婿を子供のように考えていた」として、岳父と婿の不和説も一蹴した。
パク氏が夫だったコ候補の政界入門に反対した最も大きな理由は、自身と子供の人生を‘犠牲’としたくなかったためと見える。 パク氏は「私生活を完全にあきらめなくてはなりません。 私はだから政治をすることが嫌だったということです。 (政治家が)パワーを持つためには、誰かが犠牲にならなければならず、その中で最も激しく犠牲になるのが家族」と断固として話した。 続けて「どんなにうまくいった政治家でも、その上手く行っている名声を守るために家族は犠牲にならざるをえない。 ところでどうして自分を犠牲にしろと言うのか。 私としては存在をなくすことに対して被害意識がある。 私は置くとしても、子供たちはどうするか。 自分たちの意志と関係なく、このような両親から生まれたのに、選択の余地すらない私たちの子供の人生は守りたい」と強く反対した。
パク氏は父親とコ候補を率直に比較して、遠まわしに「コ候補には政治をする能力はない」という考えを明らかにもした。 彼女は「父と比較して言えば気分を悪くするかも知れないが、率直に言ってうちの父は政治をする能力があると考える。 それはその人の能力が優秀か否かではなく、その人が持つ性格であり指向の問題だ。 うちの父は人を追い立てて仕事を計画して推進する、いわゆるリーダーとしてのカリスマがある。 コ候補の場合は、手際の良い手腕家にはなれない」と指摘した。 また「うちの父もやり手ではないが、脚が長くてつかつかと泥沼を渡れる能力を持っている。 だが、コ候補は小さな力量を広げるくらいまでは行くが、険しい道を最後まで行けるかは確信し難い」と心配した。
キム・ジフン、チョン・ジョンユン記者 watchdog@hani.co.kr