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[珍島海上 旅客船沈没 大惨事]日本 「準備はできた」 支援意志を明らかにしたが…韓国政府が‘拒否’

登録:2014-04-21 19:13 修正:2014-09-05 14:35
4月16日朝、仁川(インチョン)から済州島(チェジュド)に向かった旅客船セウォル号が全南(チョンナム)珍道(チンド)近海で沈没した。 沈没した旅客船から脱出した乗客を海洋警察などが救助している。 西海(ソヘ)地方海洋警察庁提供

"日本の意志を無視して被害を拡大したのか?" …論議
日本言論、"両国関係を冷えこませる"

 韓国政府がセウォル号の救助作業を支援するという日本政府の善意を無視して被害を拡大したのだろうか?

 16日に沈没したセウォル号の救助作業が難航していて、セウォル号惨事が、ただでさえ最悪の状況に置かれている韓-日関係に微妙な影響を及ぼしている。 問題の発端は、安倍晋三 日本総理がセウォル号が沈没した翌日の17日に朴槿恵(パク・クネ)大統領に今回の事件に対する慰労の言葉を伝えながら「日本が支援することがあれば何でも支援する」という意思を伝達した後に始まった。 次いで小野寺五典 防衛相が翌日の18日 「支援要請があれば自衛隊の掃海艇を派遣できる」と再度支援の意思を明らかにした。掃海艇は海の地雷である機雷を除去するための船で、水中探知装置を備えており、海底の捜索作業に大きな役割を果たせる。 日本マスコミの報道を見れば、自衛隊は当時長崎県佐世保の掃海艇2隻、山口県下関の1隻、広島県呉の1隻などに出動待機させておいた状態だったという。

 しかし韓国政府は日本に支援要請をしなかったか、"支援する" という日本の意志を明確に拒否したりしたものと見られる。 <読売新聞>は18日、日本政府関係者の言葉を引用して、韓国の海洋警察庁関係者が「話は有難いが、現在は特殊支援を要請する事項でない」という応答をしたと報道したためだ。 <共同通信>も19日、日本政府の支援を韓国政府が拒否したという便りが伝えられるや失踪者の家族たちが政府に強く抗議しもしたと伝えた。

 迅速で一糸不乱な作業が行われなければならない海難救助作業で、自衛隊の掃海艇が実際にどれほど有効に役立つかは明らかでない。 韓国政府が支援を要請しなかったり、またはこれを拒否したりした背景にはそのような現実的考慮が作用したと見るのが合理的だ。

 しかし、今回の事件を経て互いを見る韓-日両国市民の感情は一層冷え込む展望だ。杉村太蔵(34)元衆議院議員は20日<東京放送>に出演して「韓国政府は(日本政府の支援を)断ったんですよね。万が一ですよ。今の微妙な日韓関係が影響していたとすれば非常に残念です" と話した。 普段から韓国たたきに余念のない<産経新聞>等では、韓国言論を引用する形式を通じて "韓国は三流国家" という報道を送り出している。 インターネット空間でなされる韓国に対する非難とヤジはすでに合理的な水準を抜け出した状態だ。 これはセウォル号事故で集団パニック状態に陥った韓国の、対日世論をより一層悪化させかねない。

東京/キル・ユンヒョン特派員 charisma@hani.co.kr

https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/633834.html 韓国語原文入力:2014/04/21 18:09
訳J.S(1376字)

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