本文に移動

就職難で‘卒業猶予生’2年間で2倍↑…大学は 「金を払え」

登録:2014-04-03 21:23 修正:2014-09-05 15:13
3日午後、ソウル新村(シンチョン)のある大学構内の就職掲示板の前を学生が通り過ぎている。 就職ができなくて卒業を先送りする卒業猶予申請学生がここ数年間で急増していることが明らかになった。 /キム・テヒョン記者 xogud555@hani.co.kr

 延世(ヨンセ)大生チョン・某氏は、2014年初めに卒業に必要な単位を全て取得したが、卒業しなかった。 代わりに‘卒業猶予生’になった。 上級公務員試験と求職に続けて失敗すると先が見えない心情でつかんだワラだ。 「企業の人事担当者が卒業以後の‘空白期間’に疑いのまなざしを送るのではないかと考えると恐ろしかった。 社会人でもないのに卒業してしまえば崖っぷちに立たされそうで。卒業することはできませんでした。」

 ‘青年失業者’時代、大学卒業資格を備えても学校に残る‘卒業猶予生’が2年間で2倍近く急増した。 3日、教育部がアン・ミンソク新政治民主連合議員に提出した資料を見れば、2011年以前に卒業猶予制を実施した在学生数1万人以上の大学26校の卒業猶予申請者が、2011年の8270人から2013年には1万4975人に増えた。 81%の増加だ。

 今年は先月までで1万2169人が卒業猶予を申し込んだ。 2学期まで含めれば昨年の数字を軽く跳び越える展望だ。今年この制度を初めて施行した大学まで含めれば、現在までに33ヶの大学で1万5239人が卒業を猶予した。

 全国の大学の卒業猶予現況が統計数値で確認されたことは今回が初めてだ。 卒業猶予とは、卒業要件を充足した大学生が学校の承認を得て在学生身分を維持する制度だ。 大学が自律導入でき、これまでは教育部統計さえなかった。 1990年代後半の国際通貨基金(IMF)救済金融事態の時に大卒失業者減少対策として登場したが、最近数年間に急増したと推定される。

 大学生が卒業を先送りする理由はチョン氏の事例と大きく異ならない。 就職ポータル‘ジョブコリア’が最近、就職活動学生1100人余りを対象にアンケート調査をしたが、‘不足したスペックを積むため’(50.8%),‘漠然とした恐れ’(46.1%),‘企業の卒業生忌避現象’(45.3%),‘インターン選抜時の卒業予定者選好’(25.4%),‘職務経験を積むため’(15.5%),‘学校就職支援プログラム参加が可能’(12.6%),‘学校図書館など施設利用が可能’(9.6%)等のためという応答が出てきた。

 これら卒業猶予生は、未就業も佗びしいが大学の‘冷静な算法’のせいで追加費用まで担わなければならない境遇だ。 卒業猶予制度を施行する33大学の中で約73%にあたる24校が別に金を受け取っている。 この内12校は未受講学生にも10万~27万ウォンを賦課した。 残りの12大学は卒業要件を満たしていても義務的に授業を申し込ませるようにした。 大学側が科目当たり30万~70万ウォンの授業料を要求したとアン議員室は推算した。

 延世(ヨンセ)大も卒業を延期するためには受講が‘必須’だ。 延世大教務処関係者は 「(専攻別に違うが)最小納付金額は50万ウォン台」と明らかにした。 2013年に卒業を先送りした延世大生は3141人だ。 最小基準を適用しても彼等からかき集めた授業料が15億ウォンを越えるという計算が出てくる。 チョン氏もただ卒業を先送りするために60万ウォンを納め、教養授業1科目を聴いている。 経済的に苦しく、会社員の姉に工面を頼んだ。 だが、授業には格別の意味はない。 「最後の学期追加授業なのに加え、就職準備も忙しいのに、誰がまともに授業を聴きますか?」 さらには卒業猶予費用は学資金貸出や奨学金申請対象にはならず‘青年失業者’にとっては一層重い負担になる。

 水原(スウォン)大生のアン・某氏は、学資金貸出が受けられないため両親から‘9学期授業料’ 50万ウォン余りを受け取った。 しかし卒業猶予後にインターンの席を得て学校に行くことはない。 学校では「インターンをすれば出席として認定する」と話した。 だが、授業料は戻って来ない。

 アン議員は「厳しい就職環境で卒業を猶予する学生たちを二回泣かせる状況を放置してはならない。 教育部は大学卒業猶予に関する費用実態を調査して、改善策を用意しなければならない」と指摘した。 チョン・ジョンユン、キム・ジフン記者 ggum.hani.co.kr

https://www.hani.co.kr/arti/society/schooling/631202.html 韓国語原文入力:2014/04/03 20:38
訳J.S(2025字)

関連記事