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事実上‘印鑑偽造’中国公文書、発行日も偽造?

登録:2014-03-02 23:01 修正:2014-03-03 07:21
検察が裁判所に証拠として提出したが、中国政府によって偽造公文書であることが確認された‘出入境記録照会結果’(左)と弁護人が提出した本物の‘出入境記録照会結果’(右)。 印鑑と文書様式などがすべて異なる。

 ‘脱北華僑出身ソウル市公務員スパイ事件’控訴審裁判所に国家情報院・検察が提出した中国公文書の中で、検察による鑑定の結果、事実上‘印鑑偽造’判定を受けた文書は、発行日までもでたらめになっていて、偽造の疑惑がより一層濃厚になった。

 2日、検察と被告人ユ・ウソン(34)氏弁護人の説明を総合すれば、ユ氏の弁護人は昨年12月6日、中国三合辺境検査廠(税関)から発給された文書を裁判所に出した。 この文書はユ氏の2006年5月前後の中国‐北韓出入境記録が適法に発行されたという説明を含んでいる。すると最高検察庁は12月12日に弁護人が出した文書の真偽確認を要請する公文書を送ったが、この公文書は法務部と外交部を経て12月17日に瀋陽総領事館に到着した。

 以後、検察は12月20日に三合辺境検査廠から発給された文書を裁判所に提出した。 ユ氏の弁護人が提出した文書は不法に発行されたものという内容だった。 まさにこの文書が今回印鑑偽造判定を受けた文書だ。

 ところで、この文書には12月13日付三合辺境検査廠の官印が捺されている。 瀋陽総領事館は12月17日に検察の真偽確認要請公文書を受け取ったが、その4日前にすでに三合辺境検査廠から文書の発給を受けたということだ。

 最高検察庁デジタル捜査センターが検察と弁護人側の文書の印鑑が異なるものだと結論を出したことにより、検察側文書が偽造された可能性は一層高まった状態だ。 検察の公文書が瀋陽総領事館に到着する前に、国家情報院があらかじめ動いて中国側文書に対する公式的な真偽確認手続きを阻んだ可能性がある。

 さらに検察は、瀋陽総領事館からこの文書の真偽確認を受けることができなかった。 検察は去る1月3日に公文書の真偽確認とは関係のないイ・インチョル領事(国家情報院職員)の翻訳文作成事実だけを確認する内容の領事証明書を受け取り裁判所に出した。

イ・ギョンミ、キム・ソンシク記者 kmlee@hani.co.kr

https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/626502.html 韓国語原文入力:2014/03/02 22:36
訳J.S(988字)

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